2022-01-01から1年間の記事一覧

2022年に見ていたアニメ

例年通り、そしてこのはしがきも去年のコピペに近いけど、今年見ていたアニメのなかで各クール10作程度をピックアップして、ツイッターにその都度書いていたことを元にしたりしなかったりしながらまとめた。ネタバレを気にせず最終話の内容を書いてるのもあ…

2022年に読んだ本と今年の仕事

例年通りベスト10的なものを。今年は自著刊行の作業もあって読んだ本が少なかった。 サルマン・ラシュディ『真夜中の子供たち』 M・ジョン・ハリスン『ヴィリコニウム パステル都市の物語』 シュテファン・ツヴァイク『過去への旅 チェス奇譚』 パーヴェル・…

「赤色少女」『折りたたみ北京』『時ありて』『とうもろこし倉の幽霊』『終わりなきタルコフスキー』『花樹王国』『川端康成異相短篇集』

仙田学「赤色少女」 ケン・リュウ編『折りたたみ北京』 イアン・マクドナルド『時ありて』 R・A・ラファティ『とうもろこし倉の幽霊』 忍澤勉『終わりなきタルコフスキー』 磯崎愛『花樹王国』 高原英理編『川端康成異相短篇集』 仙田学「赤色少女」 文學界(…

後藤明生文学講義のCDの付録リスニングガイドに寄稿

文フリ東京で後藤明生文学講義CDをお求めいただいた方には、リスニングガイドを差し上げます。筆者は東條慎生さん。10月に出版された東條さんの著書『後藤明生の夢』も販売します。ブースの店番は、私と東條さん、私の夫、サラリーマンロッカーキノテツの3人…

最近読んでた本と怪談本と津原泰水の積んでた本

森崎和江『まっくら』 上坂高生『有馬賴義と丹羽文雄の周辺』 種村季弘『詐欺師の楽園』 藤野可織『私は幽霊を見ない』 朱雀門出『第六脳釘怪談』 蛙坂須美、卯ちり、高田公太『実話奇彩 怪談散華』 大森望編『ベストSF2021』 津原泰水『11 eleven』 津原泰…

図書新聞10月8日号にて住谷春也『ルーマニア、ルーマニア』の書評が掲載

明日発売の図書新聞10月8日号にて、住谷春也『ルーマニア、ルーマニア』(松籟社)の書評が載っています。エリアーデをはじめルーマニア文学翻訳の第一人者として知られる著者の訳者解説や評論、翻訳者となった来歴を語った文章などを集成した貴重な一冊です…

2022年9月末 幻戯書房より『後藤明生の夢 朝鮮引揚者の〈方法〉』が刊行されます

後藤明生の夢: 朝鮮引揚者(エグザイル)の〈方法〉作者:東條慎生幻戯書房Amazonhonto.jp 別記事でも書きましたけれども、先年一部を雑誌連載した後藤明生論が『後藤明生の夢 朝鮮引揚者(エグザイル)の〈方法〉』として刊行されます。九月末に入手できるので…

後藤明生『挾み撃ち』オリエンテーリング参加の記

はじめに 草加松原団地 蕨 上野 亀戸 御茶ノ水 おわりに はじめに www.kawariniyomuhito.com もう二週間以上前になる2022年8月6日土曜日に行なわれた、代わりに読む人主催の後藤明生『挾み撃ち』オリエンテーリング企画に参加した。挾み撃ち (講談社文芸文庫…

コナン・ドイルの本とコティングリー事件本

岡和田さんにドイル『妖精の到来』を恵贈されたので、ついでにと氏の編集する「ナイトランド・クォータリー」の増刊号を読み、他にドイルの積んでた小説を幾つか読んだのでまとめて記事にしておく。『失われた世界』と『妖精の到来』は去年読んで一度ブログ…

書肆 海と夕焼けでの『挾み撃ち』読書会

bs-sea-sunset.stores.jp 六月十八日、書肆海と夕焼けにて開催された後藤明生『挾み撃ち』読書会に参加してきました。『代わりに読む人0』刊行記念として、社主友田とんさんと後藤明生著作権継承者の松崎元子さんを迎えての会でした。挾み撃ち (講談社文芸文…

『代わりに読む人0 創刊準備号』

代わりに読む人0 創刊準備号作者:蛙坂 須美,海乃 凧,太田 靖久,小山田 浩子,オルタナ旧市街,柿内 正午,鎌田 裕樹,近藤 聡乃,佐川 恭一,田巻 秀敏,陳 詩遠,東條 慎生,友田 とん,haco,橋本 義武,伏見 瞬,二見 さわや歌,毛利 悠子,わかしょ文庫,コバヤシ タケシ…

『代わりに読む人0 創刊準備号』に後藤明生小論を寄稿しました

代わりに読む人0 創刊準備号作者:蛙坂 須美,海乃 凧,太田 靖久,小山田 浩子,オルタナ旧市街,柿内 正午,鎌田 裕樹,近藤 聡乃,佐川 恭一,田巻 秀敏,陳 詩遠,東條 慎生,友田 とん,haco,橋本 義武,伏見 瞬,二見 さわや歌,毛利 悠子,わかしょ文庫,コバヤシ タケシ…

加藤聖文『海外引揚の研究 忘却された「大日本帝国」』

海外引揚の研究: 忘却された「大日本帝国」作者:聖文, 加藤岩波書店Amazon1945年の敗戦によって一挙に植民地を失い発生した数百万の日本人の引揚げをめぐって、その総体的な研究を試みる一冊。和文、欧文、露文、中文等関係各国の資料を使った国際政治的な引…

薄い本を読むパート3

薄い本を読むパート2 - Close To The Wall 一年おきにやってる気がするこれ、三回目。今回は厳密ではなく本文200ページ前後、とややゆるめに選んだ20冊。冊数も記事も分量が増えて行っている。 フリオ・ホセ・オルドバス『天使のいる廃墟』 ミルチャ・エリア…

図書新聞2022年5月7日号にて木名瀬高嗣編『鳩沢佐美夫の仕事』第一巻の書評が掲載

図書新聞2022年5月7日号にて木名瀬高嗣編『鳩沢佐美夫の仕事 第一巻』の書評が掲載されています。アイヌ民族初の近代小説の書き手としてのみならず、アイヌの経験を通して現代の「人間」が被る経験を描いた現代文学として読まれるべきではないか、という感じ…

ラシュディとヴィリコニウムと山野浩一その他

サルマン・ラシュディ『真夜中の子供たち』 花田清輝『新編映画的思考』 M・ジョン・ハリスン『ヴィリコニウム パステル都市の物語』 山本貴光編『世界を読み解く科学本』 岡和田晃編『いかに終わるか 山野浩一発掘小説集』 サルマン・ラシュディ『真夜中の…

ヴァーツラフ・ハヴェル『通達/謁見』

通達/謁見 (東欧の想像力)作者:ヴァーツラフ・ハヴェル松籟社Amazon松籟社〈東欧の想像力〉叢書第20弾は、チェコスロバキアおよびチェコの大統領としても知られるハヴェルの1965年と1975年の戯曲二作を収めた一冊。戯曲家から大統領になったハヴェルだけれど…

図書新聞にミルチャ・カルタレスク『ノスタルジア』の書評が掲載

明日発売の図書新聞2020年2月5日号にミルチャ・カルタレスク『ノスタルジア』の書評が掲載されています。ルーマニアポストモダンの旗手ともいわれる作家の代表作ですけれど、これがなかなか手強くて、今までで一番書くのが難しかった書評な気がします。未だ…