2025-06-01から1ヶ月間の記事一覧

ダニロ・キシュ『ボリス・ダヴィドヴィチのための墓』

ボリス・ダヴィドヴィチのための墓: 一つの共有の歴史をめぐる七つの章作者:ダニロ・キシュ松籟社Amazon悪党やならず者を描いたボルヘス『汚辱の世界史』のオマージュかつアンチテーゼとして、ソ連の粛清などによって公的な歴史から消された者たちを描く短篇…

トーマス・ベルンハルト『寒さ 一つの隔離』

寒さ: 一つの隔離作者:トーマス・ベルンハルト松籟社Amazon自伝五部作の四作目で最後の邦訳書となる。肺病を疑われ結核療養所に入れられた語り手が、医療ミスでの要らぬ苦痛や元々感染していなかったのに療養所にいるせいで結核の感染に見舞われるという悲惨…

『ソマイア・ラミシュ詩集 わたしの血管を貫きめぐる、地政学という狂気』

ソマイア・ラミシュ詩集 私の血管を貫きめぐる、地政学という狂気: madness of geography in my veins (MyISBN - デザインエッグ社)作者:Somaia Ramishデザインエッグ社Amazonアフガニスタンから亡命した詩人の詩と村上春樹『海辺のカフカ』の書評、イベント…

寮美千子『小惑星美術館』『詩集 水の時 Voice of St.GIGA』『詩集 星の時 Voice of St.GIGA』『名前で呼ばれたこともなかったから 奈良少年刑務所詩集』

寮美千子さまからセント・ギガ詩集を恵贈頂いたのを機に、まだ読めていなかった寮さんの編著書を続けて読んだのでその感想を。寮さんは奈良に移住する前、私が学生だった頃に和光大学で物語創作の授業を受け持っていて、私は受講者だった。その縁で文壇バー…