雑記

2014年に読んだ本

というわけで恒例のやつ。読んだものの中で特に印象的だったものなどなど。仕事や幻視社の企画があると読もうと思っていたものが読めない代わりに、そうでもないと読まない本を読む機会になるので、いろいろ面白い。目の病気で字が読みづらくなったのと、引…

野間三賞の贈呈式・祝賀会に行って来ました

12月17日、野間文芸賞、野間文芸新人賞、野間児童文芸賞の贈呈式・祝賀会があり、なんの因果か私も参加してきました。畏れ多くも野間賞受賞者笙野頼子さんから招待されたのでした。エッセイや帯文に私らしき人物が出てくる時もありましたけれど、まさか、と…

「「戦前日本SF映画小回顧」前夜祭」に行く

戦前日本SF映画創世記: ゴジラは何でできているか作者: 高槻真樹出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2014/03/27メディア: 単行本この商品を含むブログ (9件) を見る「戦前日本SF映画小回顧」前夜祭 『北の想像力』でもご一緒した高槻真樹さんが、『戦前日…

『北の想像力』刊行記念、「辺境の想像力――現代文学における〈境界〉へのまなざし」無事終了しました

事典よりでかい。 過日東海大学でのシンポジウムには意外にも人が来ていて、というかほぼ学生さんたちが授業の延長で来られたような感じで、20代前半の人がほとんどという状況でした。若い。執筆チームから忍澤さんも来て下さいました。みなさまありがとうご…

5/24、東海大湘南キャンパスにてシンポジウム「辺境の想像力――現代文学における〈境界〉へのまなざし」開催

一月前にも告知しましたけれど、明日です。 明日5/24に東海大学湘南キャンパスで、シンポジウム「辺境の想像力――現代文学における〈境界〉へのまなざし」を開催します! - Flying to Wake Island 岡和田晃公式サイト 岡和田さんも告知されてますように、『…

『北の想像力』刊行記念イベントにでます。

それと、 シンポジウム「辺境の想像力――現代文学における〈境界〉へのまなざし」 – SF Prologue Wave 東海大学湘南キャンパスで行われるシンポジウム「辺境の想像力――現代文学における〈境界〉へのまなざし」に、パネリストとして出ることになりました。壇上…

「アミダクジ式ゴトウメイセイ文学談義」vol.2 いとうせいこう×市川真人

4月11日に行われたアーリーバードブックスでの後藤明生電子書籍刊行記念イベントの第二回に参加してきました。 トークショーのお知らせ「アミダクジ式ゴトウメイセイ文学談義vol.2」4月11日!: アーリーバード・ブックス(後藤明生・電子書籍コレクションの…

SF乱学講座2014.4.6 - 忍澤勉「「惑星ソラリス」に秘された記号を探し出す。」

SF乱学講座2014年4月の予定 日曜、忍澤勉(id:oshikun)さんによるタルコフスキーについての発表がありました。惑星ソラリス Blu-ray出版社/メーカー: IVC,Ltd.(VC)(D)発売日: 2013/04/26メディア: Blu-ray クリック: 3回この商品を含むブログ (18件) …

ボフミル・フラバル生誕100周年記念シンポジウム

立教大学で行われた表題イベントに行って来ました。 20世紀後半のチェコを代表する作家ボフミル・フラバル、その生誕100周年記念シンポジウムが3月29日、立教大学で開催されます。フラバル作品を原作にした映画上映、講演、ディスカッションと、非常に濃い内…

アーリーバードブックス始動記念、「アミダクジ式ゴトウメイセイ文学談義」vol.1 阿部和重×市川真人

2/21に開催された、アーリーバードブックス始動記念、「アミダクジ式ゴトウメイセイ文学談義」vol.1 阿部和重×市川真人、のトークイベントに参加してきました。挟み撃ち 後藤明生・電子書籍コレクション作者: 後藤明生出版社/メーカー: アーリーバード・ブッ…

2013年読んだ本とか

前回の記事で書いたように、今年は年明けから三、四ヵ月ほどずっと鶴田知也関連の調べものをして、また秋にも乱学講座そのほかやらでさらに追加調査などをしていたため、年の半分は鶴田知也についやした感がある。また幻視社の「未来の文学」特集のために既…

SF乱学講座「忘れられた作家・鶴田知也を読む〜北海道・開拓・アイヌ〜」

昨日、SF乱学講座にて、鶴田知也についての発表を行いました。人が来ないんじゃないかなとは思っていましたけれど、用意された部屋にちょうどいい具合におさまる人数という感じで、意外に来てもらえたかな、という印象です。いらっしゃって下さった方々はあ…

SF乱学講座2013年10月「忘れられた作家・鶴田知也を読む〜北海道・開拓・アイヌ〜」の講師をします

SF乱学講座 コシャマイン記・ベロニカ物語 鶴田知也作品集 (講談社文芸文庫)作者: 鶴田知也出版社/メーカー: 講談社発売日: 2009/04/10メディア: 文庫 クリック: 17回この商品を含むブログ (8件) を見る以下の期日、会場において、担当講師を私、岡和田晃…

旧ブログのミラーリング、bk1、栗山さん

「壁の中」から (アーカイブ) 2007年まで更新していた旧ブログ、「『壁の中』から」が、気が付いたらサービス終了で消滅していた(ひどい話だ)ので、バックアップから復帰してはてなのサブアカウントで復旧しました。今見返してみるとちょっと復帰させる…

後藤圭二監督 - 戦国コレクション

テレビ東京・あにてれ 戦国コレクション 上記の「人類は衰退しました」も面白いし、今年前半は「機動戦艦ナデシコ」の佐藤竜雄監督「モーレツ海賊」のきわめてオールドスタイルで丁寧なつくりも感動的だったけれど、個人的に面白く見ているのが、ナデシコキ…

岡和田晃「向井豊昭の闘争」連載スタート

評論連載「向井豊昭の闘争」を「未来」(未來社)で開始します。 - Flying to Wake Island 岡和田晃公式サイト 岡和田さんのブログの方でも告知されていますように、硬派な学術系出版社として知られる未來社のPR誌『未來』で、岡和田晃による向井豊昭論「向…

渡邊利道さんが日本SF評論賞優秀賞を受賞

SFWJ:hyoron というわけで、第四号から幻視社にも参加して頂いている渡邊利道さんid:wtnbtが、日本SF評論賞優秀賞を受賞しました。祝。前々から渡邊さんの批評的な力量は凄いと思っていたので、流石だなと。以前からSFをヴェルヌとかウェルズあたりから歴史…

最近読んだSFその2

前回の続き海外編。 アイザック・アシモフ「はだかの太陽」 はだかの太陽 (ハヤカワ文庫 SF 558)作者: アイザック・アシモフ,冬川亘出版社/メーカー: 早川書房発売日: 1984/05メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 9回この商品を含むブログ (53件) を見る「鋼…

最近読んだSF

ここ四五年、単発的に読む以外に全然SFを読んでいなかったので、積んでるSFが増えすぎた。先月フリマの作業が終了してから、延々SFを読んでいたので、まとめて軽く感想を書く。 カレル・チャペック「ロボット(R・U・R)」 ロボット (岩波文庫)作者: カレル…

向井豊昭アーカイブ開設

北海道、アイヌのモチーフによって「ヤマト」を攪乱し続けた「マイナー文学」にして反骨のアナーキスト作家向井豊昭。62歳という高齢でデビューし、作家活動期間はわずか13年、出た単行本はわずかに三冊、多くが絶版。無数の雑誌掲載作と未発表作品が眠…

第十二回文学フリマ終了

「第十二回文学フリマ」開催 - 旧・文学フリマ事務局通信(はてなブログへ移行しました) 昨日開催されました文学フリマが無事終了しました。 まず正誤訂正を。本誌中で参加者渡邊利道さんの名前が数カ所で間違って記載されています。「渡邉」ではなく、正し…

第十二回文学フリマに参加します

作業が終了したので、詳細な目次を更新しました。さらに幾つか追記。 幻視社第五号 でございます。カバーイラストはいつもの若芽さん。 一年半ぶり、でしょうか。いつもは冬のフリマに参加していたのですけど、今回は春です。全体のキーワードを「死者/使者…

世界史、東欧史

東欧文学をいくつか読みながら、自分の世界史知識のなさに危機感を覚えた。何しろ、高校世界史レベルの常識すら覚束ない。東欧文学を読むどころか、海外文学その他なんにしろ、歴史という土台がないと何事もはじまらんなと思い立ち、世界史をある程度はは知…

チェコ、スロヴァキア、マサリク

東欧史を読みかじっているところで、最近チェコスロヴァキアについてのとりあえず入門的な本をいくつか読んだ。東欧(今は中欧と呼ぶ方がいいのだろうけれど)の国としては新書で通史本が出ているあたり、恵まれている方だろうか。チェコとスロヴァキアを知…

speculativejapanにマコーマック評を掲載していただきました。

ミステリウム作者: エリック・マコーマック,増田まもる出版社/メーカー: 国書刊行会発売日: 2011/01/25メディア: 単行本購入: 3人 クリック: 72回この商品を含むブログ (39件) を見るhttp://speculativejapan.net/?p=180 前回の記事でマコーマックの「ミステ…

仁木稔、岡和田晃「SF乱学講座 世界を動かした驚異の疑似科学」

グアルディア 上作者: 仁木稔出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2007/04/01メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 27回この商品を含むブログ (24件) を見るもう三週間前になってしまうけれど。さる11月7日に小説家仁木稔、聞き手に批評家の岡和田晃を迎え、SF乱…

「M3-2010秋」に行った

先週の日曜日に開催されていた音楽系同人イベントの「M3-2010秋」に行ってきた。 M3 - 音系・メディアミックス同人即売会 カタログには、音楽系及びメディアミックス系同人イベントと記されていて、まあ音楽にとどまらず音を使った同人イベントと言うことら…

ローズ・トゥ・ロードというRPGをやってみた

ローズ・トゥ・ロード (ログインテーブルトークRPGシリーズ)作者: 門倉直人出版社/メーカー: エンターブレイン発売日: 2010/03/27メディア: 大型本購入: 14人 クリック: 229回この商品を含むブログ (17件) を見るもうずいぶんと時間が経ってしまったけれど、…

もっと素人による進化論、進化生物学のお薦めの本

俺みたいな文系素人が進化論を面白がるための約20冊 - 万来堂日記3rd(仮) という記事があって、これは非常に面白く読んだ。のっけから四連続で読んだ本が出てきていて、全二十一冊(上下巻はひとつとカウント)のうち、自分も読んでいる本は六冊くらいだ…

CPU温度を劇的に下げる方法

はじめに 「高すぎるCPU温度」問題をようやく解決できた話。だらだら書いていたら長くなってしまったので、結論から先に書いておく。知っている人も多そうなやり方なので。CPU温度問題を解決するのに私がとった手段は以下のようにまとめられる。1.ダストブロ…