Happy the Man - Crafty Hands

クラフティー・ハンズ(紙ジャケット仕様)

クラフティー・ハンズ(紙ジャケット仕様)

アメリカのフュージョンプログレバンド、ハッピー・ザ・マンの78年発表セカンドアルバム。ハッピー・ザ・マンといえば、キャメルのアルバム「リモート・ロマンス」でヤン・シャルハースとともにツインキーボードの片割れとして参加したのが有名*1なキット・ワトキンスが在籍したバンドとして知られている。

このバンドもツインキーボードにギターとリズム隊という編成で、それを生かしたキーボード主体のフュージョンサウンドを展開している。インスト主体だがヴォーカルもあり。洗練されたBGM的な聴きやすさと親しみやすさを持ちながらも、実はかなり手が込んでいる演奏は、聴けば聴くほどに面白くなってくる独特の深みがある。

アンサンブル重視で、ど派手なインタープレイやテクニカルな見せ場が多いわけではないが、流れるようなメロディに思えて変拍子とか、変なリズムで曲が進行したり、ちょっと凝ったトリッキーな音作りが面白い。また、メロディや音色の選択がなかなか気持ちよくて、全体的に非常に洗練されている。

傑作、とか名作、といって薦めるタイプの作品ではないが、地味に印象深い良作。興味を持った人は聴いても損はしない、とは言いたい。

レトロゲームの映像を集めた映像のBGMになぜかこのアルバムの一曲目が。
Service With A Smile (Happy The Man)

*1:特にトラック1のWaitでのツインキーボードのソロの応酬が印象深い。