The Flower Kings - Alive On Planet Earth

Alive on Planet Earth

Alive on Planet Earth

フラワー・キングス初のライブアルバム。2000年リリース。disc1は98年の北米、disc2は99年の日本でのライブを収録と、少し変則的な構成になっている。

時期的に「Flower Power」からの選曲はない。そして長尺曲が多く曲数が少ないので、あれやこれやが入っていないという不満があるが、本作はフラキンが優れたライブバンドであることを証明するアグレッシブなテイクが収められている。

どの曲もスタジオ盤以上のテンションで、ライブならではの細かいアレンジ変更がなされている。特にdisc2のテイクはスタジオ盤を遙かに上回るハードさとハイテンションで魅せまくる。「Big Puzzle」はより長くギターが聴けるし、「Sounds of Violence」はハードなアンサンブルが壮絶な勢いで突っ走り、これまた時間が長くなっている、そしてピアノではじまり流れるようなギターのインストを挾んでの「In the Eyes of the World」、ライブならではの勢い任せのスピード感はスタジオ盤を上回る格好良さで、アンコールの「The Flower King」「Stardust We Are Pt.3」のメドレーが最高の幕引き。ラスト三曲はフラキンの代表曲を連発する本作のハイライト。

やはり、ライブが良いバンドは聴いてて楽しい。端整にスタジオ盤通りに演奏するのも悪くはないが、やはりライブならではの勢いを見せてくれると、俄然そのバンドが好きになれる。

下は2005年のライブ。短縮バージョン。
The Flower Kings: Church Of Your Heart

日本のフラキンファンの人は、この一度きりの来日(日本では計四公演か)を伝説的に語ることがあるのだけれど、この演奏を生で目の前にしたら、そりゃあ、そうなるよなと納得する。全編日本でのライブのコンプリート収録にして欲しいと思ったが、なにか支障でもあったのだろうか。最後にリンクを張ったライブレポにはセットリストも載っていて、「Retoropolis」とか「Back in the〜」も演奏していたらしく、これが収録されていないのは不思議だ。初期ベストと曲目がかぶりすぎになるからだろうか。

で、実はこのすごいライブにはほとんど客が入らなかったという。東京渋谷公演ではスタンディングで定員600の会場にほぼ100人しかいなかったらしく、再来日が絶望視されてもいる。いまならわりに人も集まる気がするんだけど、どうだろう。

The Flower Kings Live Report 1999.3.16 ON AIR WEST
ライブのページ(1999)