Blackmore's Night - Under A Violet Moon

アンダー・ア・ヴァイオレット・ムーン

アンダー・ア・ヴァイオレット・ムーン

リッチー・ブラックモアとキャンディス・ナイトによるフォークロックデュオのセカンドアルバム。1999年リリース。

リッチーのアコースティックギターとキャンディス・ナイトの透明感あるヴォーカルを主軸にしたフォークタッチの曲に加え、今作はヨーロッパ各地のトラッドを取り入れたワールドミュージックポップス風になっている。

イギリス以外に、スペイン、ドイツ、イタリア、ポーランド、ロシア、トルコといった各地の要素を取り入れた、ということだが、どの曲もブラックモアズ・ナイト調にまとめられているからか、それぞれあまり異質に感じない。

今作もやはり全体の水準は高く、メロディも秀逸で出来の悪い曲がない。逆に曲ごとの出来にばらつきがないうえに楽曲が16曲と多数詰め込まれているせいで、アルバム全体の印象が平坦になるきらいがある。数曲減らした方が良い気がするが。

非常に現代的なポップスの感覚が土台にあり、歌中心のため非常に聞きやすく、フォーク、トラッドなどが苦手だ、という人にも気軽に勧められるようなポピュラリティがある。非常に高水準で声も綺麗、メロディも良し、でマイナス要素もあんまりない。アベレージがなまじ高いだけに、マンネリ気味でもあると感じるのは贅沢の言い過ぎか。

この手の楽曲を個別に紹介するのもあまり意味がないので、印象的なのを少しだけ。
冒頭タイトル曲「Under A Violet Moon」がやはり良い。スローテンポなスタートから少しずつテンポアップしていくドラマティックなスタイル。
「Wind In The Willows」は男性ヴォーカルとのデュエット曲で、素朴で牧歌的な雰囲気があり、面白い。
「Spanish Nights (I Remember It Well)」タイトル通り、スパニッシュな曲調で、かつヴァイオリンも参加して非常に劇的なアレンジ。

Blackmore's night - Under a Violet Moon

以下の映像は少し変わり種。3Dゲームを使って歌詞を再現している。
Blackmore's Night: Wind in the Willows - WoW Music Video