- アーティスト: Flairck
- 出版社/メーカー: EMI
- 発売日: 1999/12/31
- メディア: CD
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オランダのアコースティックトラッドバンド、フレアークの1985年作。アンコール、というタイトル通り、このアルバムは過去の曲のオーケストラとの共演での再録が大半を占めている企画盤になっている。しかし、フレアークはオーケストラとの共演が多い。通算八作のうち、これで三作目になる。
オーケストラとの共演は悪くはないのだけれど、そろそろ初期のスタイルが聴きたいところ。
曲は3rdの「Circus」から二十分にも渡る表題曲と、1stの一曲目「Aoife」、そして新曲の「Arabesk」の全三曲となっている。
1.Circus
元は三十分を越える曲だったのを、ここでは短縮して演奏している。CDでは五つのパートに分けられたコミカルな大作。マリンバなどのパーカッションの活躍が小気味よい名曲をオーケストラ付きで演奏。まあ、核はバンド演奏にあるので、そこにシンフォニックなスケール感が加わったているのだけれど、さすが、盛り上げどころでの盛り上がり方は尋常ではない。特にact3からact4に移行する瞬間が素晴らしい。act3の最後でフルートの高速ソロが炸裂しまくり、それが盛り上がって一端ブレイクしたあと、オーケストラも交えたアンサンブルでリプライズするのが原曲にはない壮大さ。一斉に拍手が聞こえるのが会場の熱気を伝えている。
2.Aoife
非常に穏やかで牧歌的な感じすらある曲。オーケストラがどうこうということはあまりない。
3.Arabesk
前々作でコラボったMoustakiも共作しているヴォーカル入りの曲。最初は歌と打楽器中心の穏やかな感じなのだけれど、後半になるとアンサンブルがどんどん加速していくあたりはまさにフレアーク。オーケストラも加わって、低音域での迫力もアップしている。オーケストラがいるおかげで、音が非常にカラフルになっているのがまた面白い。