西成暴動救援対策

今回の暴動での弾圧に対する「6.13救援会」が結成され、動き始めたようです。
釜ヶ崎暴動弾圧への抗議声明(転載) - Arisanのノート
Arisanさんのブログでリンクされていた橘さんという方のブログで、今回の件についての情報があります。
西成署連日抗議について : 寄場 日雇 野宿 貧困 の詩
7/4日発売の週刊金曜日に、「騒動の発端人」の人のインタビューが掲載されるとのこと(たぶん、警察署で暴行を受けた人)。

騒動の発端の人は西成署から自宅に訪問され「裁判するなら偽証罪で訴えます」(そんなこと無いのですが)と恫喝されています。さらに行政からは入院を勧められ暗に西成署を訴えることを止めるように働きかけられています。

新聞社が騒動の発端の人にインタビューをしていますが、記事にはなっていません。
当人の話しより、警察に遠慮して記事にしなかったのではないでしょうか。

当時産経と朝日が記事を出していたけれど、産経は警察発表垂れ流しのうえ、労組委員長を叩くだけの品のない記事だったけれど、朝日もまた問題の核心をずらしたような記事だった。なぜ騒動の発端の人へ取材しないのかと思っていたら(どこの新聞社が取材したのかは分からないが)、取材はしたが取り上げなかった、ということらしい。

生田武志氏のサイトでは、人民新聞での記事を紹介しつつ、今回の暴動=抗議行動での、労働者と若者とのやりとりについてのエピソードが語られている。以下は人民新聞からの孫引きになるが、こんなエピソードがあったようだ。

自転車を積み上げてバリケードにしていた時も、何人かの労働者が『ワシの自転車が混じってるんやけど…』とやってくるが、みんなで自転車を捜してバリケードの中から引っ張り出すと口々に『すまんな。許してや』と持ち主に声をかけている。すると自転車の持ち主も『かまへん。こんな時やからしゃあない』と笑いながら去っていく

生田氏は「釜ヶ崎でよく言われるように、労働者にはこどもに優しく親切な人が多いが、こういう極限状況でもそれは全然変わらなかった」と現地での体験から書いています。



それで、西成、釜ヶ崎暴動への弾圧に対する抗議声明が出ていますので、転載します。

釜ヶ崎「暴動」に対する弾圧への抗議声明
(転載歓迎です)

大阪の日雇い労働者の街=釜ヶ崎で、6/13から5日連続で、西成警察署に対する抗議行動がおこなわれ、それはマスコミでも「暴動」等と報道されましたように、大きなうねりとなりました。

詳細は下記の「抗議声明」をご覧いただきたいのですが、大阪府警は、抗議行動に参加した労働者18人を逮捕したのみならず、高圧放水車での「制圧」中にケガを負わせたる等のなりふり構わぬ弾圧をやってきました。

そしてまた、今回の抗議行動を呼びかけた釜ヶ崎地域合同労組の稲垣浩さんを「道路交通法違反」(道路で無許可の街宣をおこない、著しく交通のジャマになった、という理屈のようです)で不当逮捕しました。

このような弾圧に対し、釜ヶ崎内外の日雇い労働者・野宿生活者の支援等をおこなっている個人・団体が中心となって「6・13救援会」を結成しました。

そこで、取り急ぎ皆さんへのお願いなのですが、
(1)
今回の「暴動」の実態を多くの人に知ってほしいと思っています。このメールを友人・知人の方に転送してください。
(2)
このメール末尾の「抗議声明」にご賛同下さい(第1次締め切りは7/4〔金〕です→FAX・O6−6647−8278 E−Mail:iryouren @air.ocn.ne.jp)。
(3)
7月5日に抗議集会・デモを行う予定です。大阪周辺の方は、ぜひご参加下さい(「大阪府警・西成署の暴力を許さない!逮捕者を返せ!7.5緊急集会」7月5日〔土〕午後3時〜、釜ヶ崎三角公園にて、お問い合わせ・O6−6647−8278 E−Mail:iryouren @air.ocn.ne.jp 釜ヶ崎医療連絡会議)。
(4)
上述の稲垣浩さん(現在大阪府警本部にて勾留中)の「勾留理由開示公判」が7/2(水)午後1時40分〜、大阪地裁1005号法廷でおこなわれます。平日昼で参加しにくいかと思いますが、ご都合のつく方は、ぜひ来てください。

皆さん、どうぞよろしくお願いします。

        • ここから抗議声明-----

抗義声明
 2008年6月13日から6月17日まで、釜ヶ崎日雇労働者は西成署を糾弾する闘いに起ち上がった。結果的に暴動という形態で起ち上がった日雇労働者らによる闘いに対し、大阪府警・西成署は、大量の機動隊と高圧放水車により、徹底的に力で封じ込めようとした。この結果、機動隊の隊列の中に引きずり込まれて、リンチを加えられた労働者や、高圧放水車の放水により、肋骨を骨折したり放水を右目に受け、手術を受けなければならないほどの重症を負った労働者も現れた。
 そして、大阪府警・西成署は18人の労働者を「公務執行妨害」の容疑等で現行犯逮捕し、釜ヶ崎地域合同労働組合(釜合労)の稲垣浩委員長も、6月18日に、「道路交通法違反」の容疑で令状逮挿された。さらに現段階(=2008年6月27日現在)では、すでに4人の労働者が起訴されるに至っている。私たちは、大阪府警・西成署によるこの弾圧を許さない。そして同時に暴動という形態で起ち上がった日雇労働者らを支持する。
 今回の日雇労働者らによる西成署を糾弾する開いは、労働者Aさんの訴えが発端となった。2008年6月12日の夕方、Aさんが飲食店での出来事から西成署に連れて行かれ、そこで警察官によって暴行を受けたというのだ。
 翌日の2008年6月13日、Aさんから相談を受けた釜合労は西成署前での抗議行動を行った。釜合労が抗義行動を行うと、続々と日雇労働者らが西成署前に集まり、抗議行動に合流。そして労働者は、暴動という形態で西成署を糾弾する闘いに起ち上がったのだ。この労働者の闘いに対し、西成署は「(Aさんへの)暴行の事実はない」というコメントを発表したのみで、後は、大量の機動隊と高圧放水車までをも動員し労働者の闘いを圧殺しようとしたのだ。
 多くのマスコミもまた、警察の発表を鵜呑みにして、あたかも釜合労が、今回の労働者の闘いを扇動したかのような報道を続けているし、現場に駆けつけた若者らを「騒動に便乗する若者」と報じ、労働者と若者を分断しようとしている。しかしながら、西成署による労働者への暴行は、釜ヶ崎において決して「突出」したことではない。
 2004年12月の西成署内における労働者への暴行事件(この時の抗議行動でも後日稲垣浩さんが逮捕された)、釜ヶ崎内15ヶ所に設置された西成署と直結する監視カメラの存在、西成署内で労働者を指す「450(汚れ)」という隠語、シノギ(蕗上強盗)にあって西成者に駆け込んでも「お前が悪い」と追い返す警察官…。こういった日々警察から受ける侮蔑と蔑視、さらには、ゼネコンを頂点に手配師・人夫出し業者を末端とする重層的下請構造の最下層で、資本の意のままに使い捨てられる労働力として存在させられている現実の中で、西成署前に集まった労働者らはAさんへの暴力事件を「我が事」と受け止め、自らの意思で、資本=支配権力の象徴とでも言うべき西成署を糾弾する闘いに起ち上がったのだ。
 又、「騒動に便乗する若者」とあるが、若者たちが労働者と共に、連日に渡って、西成署糾弾の闘いを続けたのは、若者たちが、今、置かれている状況も、例えば派遣労働に象徴されるように、その本質において釜ヶ崎日雇労働者と同じものである事を、敏感に感じ取ったからではなかろうか。
 私たちは警察による弾圧を許さない。暴動という形態も含めて、西成署を糾弾する闘いに起ち上がったすべての人々を支持する。大阪府警・西成署は暴行を加えたすべての労働者に謝罪し、1人1人にきちんと補償を行え!警察・検察・裁判所は、逮捕し起訴した仲間をすぐに釈放せよ!
《皆さんへのお願い》
(1)この抗義声明への賛同を募ります。賛同していただける方は個人、団体名、公表の不可を、2008年7月4日(金)まで【第1次集約期限】、下記のFAXか、Eメールにお知らせ下さい。
個人名で肩書きを公表いただける場合は肩書きもお願いいたします。
(2)弁護士費用など、何かと必要になります。たいへん恐縮ですが、みなさまのご支援におすがりするほかない状況です。
カンパへのご協力をどうかよろしくお願いします。
2008年6月30日(月)
6・13救援会
【連絡先】大阪市西成区太子2−1−2 釜ヶ崎医療連絡会議気付
    TEL/FAX O6−6647−8278
     E−Mail:iryouren @air.ocn.ne.jp
【カンバ振込先】
郵便振替口座 00990−8−302431(加入者名:釜ヶ崎炊き出しの会)
※)通信欄に「6・13救援カンパ」と明記して下さい。

          • 転載、ここまで-----