2008年、今年聴いた音楽。

というわけで、今年聴いた音楽のまとめ。というか、今年は後半あたりから全然記事が書けていなかったので、紹介すらしていないものが多すぎた。なので、未紹介作をどっと消化しようと思うので、今年はある程度ジャンルごとにわけて思う様挙げてみることにする。ただ、突貫で書いているので、いろいろ忘れてしまっているのも多い気が。

全体的な傾向として、アコースティックなものを結構いろいろ聴いたな、ということと、ゲーム音楽を漁りはじめたことがある。アコースティック系はもちろん、去年のベストだったAcoustic Asturiasの影響で、その種の音楽性のものをもっと聴きたくなったからだ。ゲームは、さすらいさんのプログレゲーム音楽の関係について書いた記事に触発されたのと、東方Projectの関係。私が以前持っていたゲーム音楽なんて、タクティクスオウガのオーケストラ版だけだったのだけれど。

ロック

というわけで、まずはこれから。

Zabadak

20th ザバダック

20th ザバダック

上野洋子吉良知彦によるユニットで、いまは吉良知彦のソロといっていい。民族音楽を導入した音楽性で邦楽のこのジャンルでは先駆者なのかな。吉良知彦のソングライティングセンスが秀逸だ。ただ、吉良の声は好きなんだけど、歌い方が時に昔のヴィジュアル系ナルシスト風なものになるときがあってそれが玉に瑕。奥さんらしい小峰公子という秀逸なヴォーカルをもっと使って欲しいと思う。
このベストは上野洋子時代のものが中心だけれど、ソロ化後の曲も結構入っている。名曲揃いだと思うけれど、初期の「Easy Going」や「水のソルティレージュ」、後期の「DEIR PAIDER」とかが入っていないのが私的には惜しい。とにかく強くオススメのバンド。上野洋子時代のものしか認めないという人も多いけれど、私は吉良知彦が居ればそれでいいやと思う。正直、初期上野洋子の楽曲にあまり魅力を感じない。「桜」での上野は素晴らしいのだけれど、「創世紀」という初期ベストでは吉良ヴォーカルばかりを聴いてた。

でも映像は上野洋子ヴォーカルの「五つの橋」

Marillion

Happiness Is the Road 1: Essence

Happiness Is the Road 1: Essence

もはやプログレとジャンル分けすることは不可能なバンドになっているマリリオン。私はホガース時代のファンだ。この一年でほぼすべてのホガース時代のアルバムを集めた。バンドの演奏力もさることながら、スティーブ・ホガースのヴォーカルの表現力はとてつもないものがあると思う。
一聴しただけでは魅力は分かりづらいかも知れない。じわじわ、じわじわと染みこんでくるように効いてくる音なので、じっくりと聴いてみて欲しい。静と動の巧みな展開に心奪われる瞬間があるはずだ。

旅団

Terra Incognita

Terra Incognita

これは、知っている人か、知っている人の知っている人がメンバーだったはず。数年前、ライブに誘われたことがあったが、いまにして後悔。さまざまな民族楽器、パーカッションをそろえて、民族音楽的なリズムの狂奔が迸る圧倒的な音。サックス、ギター、フルート、ヴァイオリン他、ボンゴ、コンガ、タブラ、ジャンベディジュリドゥ、とかよく分からない楽器が沢山あって、世界からいろんなパーカッションを集めてきたような凄まじい編成。渋さ知らズを思い出させる。1stにはrovoのメンバーがゲスト参加していたりする。ジャムバンド、というのかもしれない。凄いです。

Ozric Tentacles

Live Underslunky: Spice Doubt

Live Underslunky: Spice Doubt

聴いていて、ROVOを思い出す、というか、このバンドがそもそも元で、ROVOが和製Ozric Tentaclesというべきかも知れない。Gongというブリティッシュプログレの名バンドの影響の強い音楽なのだけれど、Gongほどユーモアや実験性への志向はなく、非常に格好良いギターインストとして聴ける。タイトなリズムと弾きまくりのギター、強くROVOを思わせるキーボードや、オリエンタルな雰囲気を持ち込むフルート。どのアルバムも似たようなものではあるのだけれど、どれも高水準でどれを聴いても良いと思う。ライブが特にオススメ。いま、二作をまとめた二枚組廉価版がたくさん出ているけれど、着々と品切れし始めているので、急いだ方が良いと思う。

Nancy Whiskey

PARADE FOR JUNKMAN

PARADE FOR JUNKMAN

釣部修宏関連といった方が良いか。スコティッシュミュージックの影響が強いと思われる音楽にやさぐれた昭和テイストの歌詞が印象的なトラッドパンク。踊ろうマチルダとして新ユニットを結成して現在活動中。

Soul Flower Union

満月の夕~90’s シングルズ

満月の夕~90’s シングルズ

民族音楽とロックの融合といえばこの人たちも。政治的なメッセージをストレートに表現するスタイルは日本では敬遠されがちだけれど、ロックとしての格好良さは抜群のものがあり、なおかつ日本だったりアイルランドだったりといった多国籍な民族音楽を取り入れた音の面白さもすごい。

Asturias

In Search Of The Soul Trees - 樹霊


エレクトリックとしては十数年ぶりのアルバム。前三作はゲーム音楽由来のキャッチーでそれっぽいメロディの洪水だったわけだけれど、今作では全体の構築性で聴かせる方向になったと思う。メロディの魅力はやや減ったと思うけれど、音としてはかなり洗練され、ヴァイオリンの活躍なども素晴らしく、アルバム一つで一曲という長丁場を飽きさせずに聴かせる。さすがの完成度。Amazonでは取り扱っていない模様。

RPWL

Rpwl Experience (Spec)

Rpwl Experience (Spec)

ドイツのプログレバンド。やはりこのバンドは曲が地味に良くて、聞けば聞くほど良くなってくるタイプ。特に二曲目は名曲。あと限定版のボーナストラックは聞き逃すのはもったいない出来なので、それをオススメ。

Quidam

Alone Together

Alone Together

QUIDAM - Alone Together - Close to the Wall
今年頭に聴いた良質プログレ。フルート入りでジャジーな雰囲気も持ち、アダルトな印象すらある落ち着いたプログレ。これは非常に秀逸でした。

Simon Says

Tardigrade

Tardigrade

Genesisプログレで、いかにもハケットなアコギ曲とかあったりするんだけど、楽曲の完成度が相当のもの。この系統のプログレは私はあまり好きなわけではないのだけれど、それでもこの出来は認めるほかない。溌剌とした演奏のダイナミズムがすばらしい。

the Tangent

Not As Good As the Book

Not As Good As the Book

キーボードにしてヴォーカルのアンディ・ティリソン率いるツインキーボードプログレバンド、Tangentの四枚目。二枚組で二枚目は二十分の曲が二曲、という構成だったりするドプログレなアルバムだけれど、一枚目一曲目が私は非常に気に入っている。完成度も高いし、演奏も良いんだけれど、やっぱりヴォーカルが弱い。曲が良いだけにもったいない。

It Bites

Tall Ships

Tall Ships

80年代に活躍した伝説のグループのまさかの復活作。ただ私は以前のバイツにさほど思い入れはなくて、フランシス・ダナリーのヴォーカルが好きではない。今作ではギターとヴォーカルがKinoやFrost*で活躍するジョン・ミッチェルに代わっていて、それらのバンドが好きなら、まず間違いなくはまれるアルバムになっている。基本ポップでメロディアスながらプログレ的なアクセントがあるという点では、FrostよりはKinoよりの音楽性で、Kinoよりはこっちのほうが私は好きだ。プログレを聴かないという人にも勧められそうなアルバム。

TEE

First Voyage

で、ここで日本のインディーズプログレ。このバンドはフルート入り5人編成のバンドで、今年ミニアルバムの「First Voyage」でデビューしたばかりの人たち。フルートをかなり前面に出したアンサンブルが良いし、何より、楽曲のメロディがすばらしい。叙情性、勇壮さを併せ持った音楽性は非常に私の好みだ。特に、ラストの「L`oiseau Bleu」が良くて、たとえばアコアスの「Rogus」なんかを思わせる。というわけで、ディスクユニオンとか限られた場所でしか買えない訳だけれど、キャメルやハケットなどのフルート入りプログレが好きな人あるいは、ゲーム音楽好きに是非とも薦めたい。
TEE | Listen and Stream Free Music, Albums, New Releases, Photos, Videos

アコースティック・ジャズ

一噌幸弘グループ・しらせ


一噌流笛方でもある笛吹き、一噌幸弘率いる「高速アコースティック」集団、しらせによるライブ録音によるファーストアルバム。今年のベストオブベストはこれです。ほんとにすばらしいです。
まず、メンバーは、能管、篠笛からリコーダーまでを縦横に駆使する笛吹一噌幸弘、そしてKBB、Era等で活躍するヴァイオリニスト壷井彰久、アコースティックギターの高木潤一、インドの打楽器タブラを叩く吉見征樹、そして太鼓の茂戸藤浩司という多国籍楽器群。このトンデモ編成で高速テクニカルなアンサンブルを怒濤の勢いでキメていくのが凄まじい。リズム隊が太鼓とタブラにアコギなんだけど、このリズムがものすごく自然に馴染んでいるし、和楽器に西洋楽器の奏法を持ち込んだ一噌の速吹きや、壷井のヴァイオリンも凄まじいソロを展開する。そしてなにより、笛を主軸にした叙情的で郷愁を誘う和風なメロディ満載の楽曲が素晴らしい。このグループは超絶テクニカルな人たちの集団なわけで、そうしたインプロ、ソロの応酬も凄いんだけれど、とにかく曲が良いというのがまずある。一噌幸弘の作曲センスは非常に私のツボをついてくる。とくに、表題曲「ふ、ふ、ふ、」のテーマはすぐに口ずさみたくなるような魅力をもってる。名曲揃いのうえに演奏力も凄まじく、それでいて編成の面白さも抜群という私が求めるものに完璧に応えてくれたという感動。最高の一作です。格好いい和風のインストが聴きたい、という人にも是非。
一噌流 - Wikipedia
アーティスト・インタビュー:一噌幸弘 | Performing Arts Network Japan

SIBERIAN NEWSPAPER

COMICAL SALUTE

COMICAL SALUTE

conspiracyさんのここでの紹介に心惹かれて聴いたこのグループ。編成はコントラバスクラシックギターアコースティックギター、ピアノ、ヴァイオリン、パーカッション、ディジュリドゥというこれもなかなか面白いメンバー。アコアスがやや北欧的な冷たい感性だとすれば、こちらはより情熱的な激しさを持ち合わせているアコースティックバンド。優雅でクラシカルな曲から、激しく躍動するアンサンブルまで多彩で良い、そして、以下の一曲は本当に素晴らしい。特にラスト間際のヴァイオリンのソロがやばい。ヴァイオリンの音色はほんと卑怯だなと思う。こう的確に涙腺を攻めてくる。

Era

Three Colors of the Sky

壷井彰久と鬼怒無月のアコースティックデュオ。BGM的にも聴けるし、超絶テクニカルアコースティックとしても聴ける。メロディの良さと演奏の凄まじさが両立するアルバム。壷井彰久関連作品を漁っているとこういう良質のアコースティックアルバムに多々出会える。ちなみにid:tsuboyが壷井彰久さんのブログです。
Era - Three Colors of the Sky - Close to the Wall

Shakti

Shakti/John Mclaughlin

Shakti/John Mclaughlin

ジョン・マクラフリンといえばマハヴィシュヌ・オーケストラなわけだけれど、これは彼のインド音楽への傾倒が生み出した面白サウンド。何しろ、アコギ、ヴァイオリン、タブラ(これはザキールフセインというタブラの世界一有名な奏者)、ムリダンガム(インドの太鼓)二人、という編成で、インド音楽をジャズにしたような奇天烈な音楽、そしてマクラフリンなので、シタールじみたチューニングのアコギをやたらなスピードで弾きまくるし、ヴァイオリンも負けじと超速弾きの応酬を繰り広げるという、聴いていて途方に暮れるような凄まじさがある。でもすげえ格好いい。いまなら廉価版が出ているし、マクラフリンのソロ五枚組ボックスが三千円程度で手にはいるので面白い音楽を聴いてみたいという人は一度聴いてみると良いと思う。
Original Album Classics

Original Album Classics

なお、90年代に再結成したRemember Shaktiではヴァイオリンのかわりにエレクトリックマンドリンが加入し、これもまた非常に面白い。メロディという点では弱いのだけれど。

Pat Metheny Group

メセニーはこれではじめて聴いた。フュージョンの人だけれど、時々このアルバムがプログレの文脈で紹介されていたのを見て、聴いてみたのだけれど、これが結構良い。特に、何度も反復されるテーマメロディの秀逸さが際立つ。

トラッド

KiLA

ギャンブラーズ・バレエ

ギャンブラーズ・バレエ

Kila - Gambler's Ballet - Close to the Wallキーラの新作。前作のプログレ的構築性のある奴が素晴らしかったけれど今作もミクスチャートラッドの格好良さは相変わらず。秀作です。

Flook

Haven

Haven

フルートが主体のアイリッシュバンド。躍動感あふれる笛の演奏が秀逸。

Moving Hearts

Platinum Collection

Platinum Collection

アイリッシュミュージックにロックとジャズを掛け合わせたようなモダンな音楽性のバンド。ドーナル・ラニーが参加したいくつかのバンドの内の一つ。このアプローチはややソウルフラワー的だと思う。諸作が入手困難で、ちょうど良くAmazonに在庫があったこのベストを聴いたのだけれど、この一曲目、「Hiroshima Nagasaki Russian Roulette」が異常なほど格好良い。元々はフォークソングだったらしいのだけれど、それをこのバンドがロック調にカバーしたもののよう。ロックとして王道の格好良さの上、ソロパートではエレキギター、サックス、パイプが踊るというこのバンドならではのアレンジが格好良すぎる。ソウルフラワー好きは一度聴くべき。なお、メンバーにはクリスティ・ムーア、デイヴィ・スピラーン(この人、光田康典ゼノサーガの主題歌にも参加していた)などがいる。

光田康典

Chrono Cross Original Soundtrack - Close to the Wall
以前も紹介した、クロノ・クロスサントラ。特に時の傷跡の楽曲の出来は素晴らしい。ゲーム音楽らしい戦闘的なものではなく、叙情的だったり民族音楽的だったりする雰囲気の良さを味わう感じ。

桜庭統

桜庭統 ライブコンサート スターオーシャン&ヴァルキリープロファイル

桜庭統 ライブコンサート スターオーシャン&ヴァルキリープロファイル

キーボードプログレゲーム音楽でやっている人、桜庭統の曲を、プログレとして聴くなら、このキーボードトリオ編成でのライブを収録したこれが良いと思う。ベースはGerardの長谷川淳。アナログキーボードを駆使したキーボードプログレをこれでもかと聴ける。サントラなら、ヴァルキリープロファイルのサントラは怒濤の変拍子だらけのドプログレアルバムになっていて面白い。

菊田裕樹

聖剣伝説2 シークレット・オブ・マナ

聖剣伝説2 シークレット・オブ・マナ

聖剣といえばこの人、菊田のほぼオリジナルアルバムなこれ。Amarokなアルバム一枚全一曲。プログレとしても面白い試みが詰まってると思う。
菊田裕樹 - secret of mana+ - Close to the Wall

難波弘之

イース3のアレンジアルバムも良かったけれど、この難波弘之率いる野獣王国による幻想水滸伝のアレンジはかなり出来がよい。プログレからフュージョンまで多彩なアレンジで、特に一曲目の「枯れた大地」の出来は今年聴いたインストの内でもトップクラスに素晴らしい一曲。民族音楽的なんだけれど、とても雄大。ヴァイオリンには寺井尚子がゲスト参加していて、このヴァイオリンが特に良い仕事をしている。なお、ドラムは現Kenso小森啓資だったりする。

大神

大神 オリジナル・サウンドトラック

大神 オリジナル・サウンドトラック

未だにAmazonでのゲーム音楽ジャンルでは20位程度に位置しているので、かなり人気があるのだろう大神の五枚組のサントラ。これも和風の音楽で、三味線や琴、笛等を取り入れている。ただし、ピアノ、ストリングスなどを取り入れていて、純粋に和風というわけではない。それと音はたぶん打ち込み。戦闘時の曲などのアップテンポな曲では和楽器がアグレッシブに活躍して格好良い。そして特に印象的なのはフィールド曲だ。昼夜でヴァージョンが異なるらしく、このサントラではそれを連続してメドレーにしている。曲がパート2にさしかかって、楽器が増えたりアレンジが変わったりする展開は非常に面白い。フィールド曲は特にメロディが印象的な曲が多い。でも、一番良いのはラスボス戦の曲「太陽は昇る」だ。動画サイトでこの曲を聴いたとき、すぐにサントラ購入を決意したぐらい。

その他

伊福部昭

伊福部昭の芸術9 伊福部昭音楽祭

伊福部昭の芸術9 伊福部昭音楽祭

伊福部昭 - 伊福部昭の芸術9 祭-伊福部昭音楽祭ライヴ - Close to the Wall
以前紹介した。伊福部昭の曲はなんだかとてもロックを思わせる。変拍子も交えてとってもプログレ。クラシックはどうしてもよく分からないのだけれど、伊福部昭は好きだ。

ベスト・ギター100

ベスト・ギター100

ベスト・ギター100

  • アーティスト: オムニバス(クラシック),ビザンティン(ジュリアン),ベイルズ(アントニー),ギリア(オスカー),パークニング(クリストファー),イズビン(シャロン),バルエコ(マヌエル),セゴビア(アンドレス),リースケ(ヴルフィン),荘村清志,ビテッティ(エルネスト)
  • 出版社/メーカー: EMIミュージック・ジャパン
  • 発売日: 2008/08/20
  • メディア: CD
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スティーブ・ハケットがセゴヴィアトリビュートアルバムなんてのを出したりしたので、クラシックギターというものがどんなものか聴いてみたいと思ってこれを買った。相当なコストパフォーマンスで、おなじみの「禁じられた遊び」や「主よ人の望みの喜びよ」とか、上でも書いたAsturiasの名前の元になったアルベニスの「旅の思い出」とかが聴けて面白い。あと、アランフェス協奏曲とかのロドリーゴの協奏曲とかが結構楽しく聴けたのが良かった。なかなか良いコンピレーションだと思う。

平沢進

映像のための音楽~平沢進サウンドトラックの世界

映像のための音楽~平沢進サウンドトラックの世界

白虎野

白虎野

「白虎野の娘」はホント名曲だと思う。

おまけ
さて、ニコニコ動画で今年もっとも印象的な動画はこれだ。

楽曲のセレクト、原作に似せた絵、ネタの入れ方やシリアスさの配合、そして細かい表情の動きが物語を感じさせるセンスが素晴らしい。最後あたり結構感動的。妹紅が山を眺めているのを、慧音が見ているシーンの表情の動きが印象的。元々、乗馬マシンシリーズというエロネタ動画群のパロディなんだけれど、NHKみんなのうたとかに出てきそうな独特の作風に昇華しきっている。楽曲はフランスでは国民的人気だというミレーヌ・ファルメールの「Sans logique」。訳もなく、というほどの意味らしい。で、この曲が凄く気に入ったので二枚組ベストを買ってしまった。これ以外の曲でそこまで気に入ったのはないんだけれど、結構面白い。

Les Mots: Best of

Les Mots: Best of

なお、このベストには一枚のみの別仕様が存在するうえ、「Sans logique」は二枚組の方にしか入っていないので、注意。また、Amazonは高いのでHMVとか他のところで買う方が良いかと。

以上。やばい、年が明けてしまうところだった。