Sylvan - Leaving Backstage

Leaving Backstage: Live at Kampnagel

Leaving Backstage: Live at Kampnagel

続いてSylvanの2008年リリースのライブアルバム、二枚組。一枚目は2006年にリリースされ、特にプログレメタル方面から高い評価を得たコンセプトアルバム「Posthumous Silence」の丸ごと再現ライブ、二枚目はそれ以外のアルバムからのベスト的選曲となっていて、これ一つでSylvanの大まかな全体像が聴けるというお得なアイテムになっている。

一枚目は「Posthumous Silence」。これで聴いてしまったのでスタジオ盤は持っていないけれど、おそらくMarillionの「Brave」に影響を受けたらしきコンセプト作品。「Presets」と比べれば明らかにプログレ度、ハードさともに濃厚で、プログレメタルから辿ってきた人には真っ先に薦めるべきアルバムだろう。

九分に及ぶものもある長めの曲を、幕間的な小曲で繋いでいく構成になっていて、合間合間にナレーションのような人の声がかぶさってくる。楽曲はSylvanらしいエモーショナルなメロディとヴォーカルが印象的なドラマチックなサウンド。さらにチェロ、コーラス隊も擁し、かなり丹念に雰囲気作りを行っている。

ちなみに同ライブの映像盤もあるのだけれどそれはどうもこのアルバムの一枚目のみの映像しか収録されていないようなので未見。以下はそのDVDからのもの。



Answer To Lifeは特に良いな。

Posthumous Silence

Posthumous Silence

二枚目は特に評価が高まったらしい三作目以降からのものがほとんどで、それ以前のものはセカンドからタイトル曲の「Encounters」のみ。ピアノに導かれて始まるバラードで、これが結構良い曲。ファーストとセカンドはいま手に入らないのでちょっと残念だ。他にここで聴ける曲としては「Lost」が非常にらしい曲でなかなかよい。

前回までに私が特に強く推していた「Artificial Paradise」と「One Step Beyond」が収録されている。「Presets」からはもうちょっと入れても良かったんじゃないかと思うけれども。観客の合唱が加わるところなどはライブらしくて楽しい。

というわけで、人気アルバム一枚と代表曲セレクトの一枚というやや変則ライブアルバムで、導入としては非常にいいアイテムなんじゃないでしょうか。私も実はこのアルバムから聴き始めたので。