二十世紀の真の文学 J・G・バラード

以下で知ったのだけれど、J・G・バラードが亡くなった。
RIP - Flying to Wake Island 岡和田晃公式サイト
J・G・バラード逝去: 映画評論家緊張日記
バラードは、安部公房、P・K・ディックと並んで、私の読書傾向を決定づけた個人的には思い入れ深い作家なのだけれど、全員亡くなってしまった。ヴォネガットも亡くなってしまったし、好きなSF作家がどんどん居なくなってしまうなあ。

「結晶世界」を読んで文字通り眩惑された経験は決して忘れられない。

結晶世界 (創元SF文庫)

結晶世界 (創元SF文庫)

バラードについては以前のブログで何度か記事にしているけれど、とりあえず、以下の記事からバラードの言葉を孫引き。バラードの二十世紀のアメリカ

少し偏った見方だが、私はサイエンス・フィクションは二十世紀の真の文学であり、書き言葉が死滅し視覚イメージの支配が訪れる前に、おそらく最後に存在する文学形式だとかたく信じている。SFは、現代小説のなかでも正面から社会、テクノロジー、環境の変化を扱う数少ない形式のひとつであり、社会の神話と夢とユートピアを発明するという点では、たしかに唯一の小説形式だ。

黙祷。