第十二回文学フリマ終了

「第十二回文学フリマ」開催 - 旧・文学フリマ事務局通信(はてなブログへ移行しました)
昨日開催されました文学フリマが無事終了しました。

まず正誤訂正を。本誌中で参加者渡邊利道さんの名前が数カ所で間違って記載されています。「渡邉」ではなく、正しくは「渡邊」です。目次の段階で既に二通りの表記が混在していてお恥ずかしい限りです。渡邊さん失礼しました。


さて、毎年冬に参加していた幻視社は春フリマ初参加。前回参加しようとしていたのですけど、私の準備不足で特集を形にできそうにないとわかり、半年先延ばしにしたのでこうなりました。春と言うこともあってじめりと暑く始終半袖でちょうど良い天気でした。曇りがちで帰りには雨も降ってきましたけれど、晴れだったら汗が止まらないことになっていたかも知れません。

会場は前回と同じく大田区産業プラザで、今回はさらに二階部分を増設してさらなるスペース増が図られていました。それもあってか、産業プラザでの文学フリマは今回で最後で、次回開催は東京流通センターになるそうです。これ、私が半年前にM3で行ったところですね。あそこは確かに広い。しかし遠い。あそこまわりが工業地区で商店とかが何もなかった覚えがあるんだけれども。

今回の来場者数は四千人突破で、過去最大とのことでした。

そのなかで幻視社第五号は総計45部が売れました。去年より少なくなったのはあれか、柿崎(id:Lobotomy)さんがいないからか! かどうかはわかりませんけれど、毎年冬に来ていたのを時季を変えたのとか、いろいろあるでしょうけれど、まあこれくらい売れたらいいな基準は超えていたので一安心です。

ブースを訪れた方、買って頂いた皆様ありがとうございました。

カダレ・東欧文学特集というニッチな狙いでしたけれども、これ目当ての人も多く、目次を見ては「知らない人ばかりだ」という驚きを口にする人も結構いらっしゃいました。チェコ文学が専門という人もいたり、大阪から来た人が三部買っていったりと、狙いが狭いがゆえにジャストミートした部分があったのかなと。

その続刊情報でコジンスキーの刊行予定について書きましたけど、松籟社さんの方でも告知が出ています。
『ペインティッド・バード』 〈東欧の想像力7〉イェジー・コシンスキ 著、西成彦 訳
扉のページで叢書の作家の全邦訳書籍を紹介する、といいつつ、コジンスキーの他訳書について触れていなかったのは、このことを知ったのが原稿の締め切りを過ぎた後だったからです。本当はコジンスキーの部分は番外編扱いでした。扉ページの口上と整合性がとれていないのに後から気づいたのでした。

さらに、今回はアナログゲームスタディーズによる、「エクリプス・フェイズ」というサイバーパンクRPGの設定を用いたシェアードワールド小説と設定の翻訳などを載せたイントロダクションブックを委託頒布することになって、開場にはAGSの蔵原さんと齋藤さんも来てくださいました。元々がクリエイティブコモンズで公開されているゲームだったので、その同人誌もクリエイティブコモンズの非営利で提供されるという出血サービスぶりに驚きです。値段を付けたくともつけられないと言う。無料頒布と言うこともあって、かなりの量が捌けてました。AGSの方ではポプルスさんのサービスポスターがついてきていて、ブースに貼り付けたのですけど、そうするとまるで幻視社のブースではないかのような雰囲気になったり。この繋がりでいろんな人が訪れていて、とりっくんこと、私にとってはソワカちゃんスガシカオの高橋氏(id:gginc)とか、なかなかにぎやかでした。

基本的に金がなかったので、今回は私はほとんどブースを離れずにいました。基本的に、左側でメガネ掛けたTシャツの男が私で、右側でスーツを着た恰幅の良い方が岡和田さんですね。

で、少しだけ挨拶がてらブースを回ってみました。前回「コルキータ」の感想を書いて、第四号の感想ももらった西瓜鯨油社の牟礼鯨id:murekujiraさんのところにも訪れたものの、しゃべることが思いつかずに五号を献呈したらすぐに立ち去ってしまって失礼なことをしました。新版「コルキータ」を入手しとけば良かったか。しかし、西瓜鯨油社さんは今回でフリマ参加最後とのこと。残念。

前回はシェーアバルトの「ドン・キホーテ」を買ったid:puhipuhiさんのところで、今回はシュウォッブの短篇集を買って、名刺代わりに五号を差し上げたところ、お金を払いますと言われてまるで押し売りに来たようになってしまい申し訳ない感じに。

第四号の感想をもらった筑波批評社のシノハラさんid:sakstyleに挨拶にブースに行ったところ、シノハラさん不在。五号だけ献呈して芳名帳みたいなものに名前だけ書いて帰ったところ、その書いた場所が何かの手作り本の予約リストだったらしく、何時間か後に間違えて本を届けられるという混乱した事態が発生して迷惑を掛けました。

あと、実はbk1レビュアーだったころからよくその書評を読んでいた俗流若者論批判の後藤和智id:kgotolibraryさんのところに行ってみた。彼はよく私のあずまん批判記事をリファレンスしてくれているのもあって一回挨拶したかったわけだけれど、幻視社第五号を渡したところ、自己紹介が伝わらなかったようで、私がこのブログの管理人だと気づいてなかった様子。まあいいか。

他にも以前委託販売もした巽孝之氏の同人誌「科学魔界」関係の人もブースを訪れてくれたり、SF関係、RPG関係の人が割合おおく来てくれたような気がします。まあひとえに岡和田さん人脈なわけですけど。そして女性の来客のエンドケイプさんファン率が異様に高い。そんなエンドケイプさんはフリマのあと、日曜夜にTokyo MXテレビに出ていたようです。
日曜日は文学フリマでした(・ω・)b | 旧ブログby Ameba
何者なんだ、この人は。今回使った写真はエンドケイプさんの撮ったものです。カセットテープ型ケースに入ったiPhoneで。

幻視社

今回第五号は売るほど残っているので通販します。希望の方はメールをいただければ支払い方法などを案内します。以下の方までご連絡ください。
inthewall「あっと」king-postman.com
なお、第四号、第三号は既に在庫がありません。第二号はまだまだあります。