旧ブログのミラーリング、bk1、栗山さん

「壁の中」から (アーカイブ)
2007年まで更新していた旧ブログ、「『壁の中』から」が、気が付いたらサービス終了で消滅していた(ひどい話だ)ので、バックアップから復帰してはてなサブアカウントで復旧しました。

今見返してみるとちょっと復帰させるにはどうかな、という記事もままありましたけれども、そのまま再公開しました。ただし、最初の方の日付のものについては、blogtribeのバックアップファイルをはてなに読み込ませた時、なぜかコメントアウト状態――日付だけが再現されて記事が見えない状態になっていたせいで、手元のテキストデータから復帰したものがあり、その場合、公開直前に立てた記事や、手入れしたり加筆したりした部分が反映されてない可能性があります。また投稿されたコメントもすべて消えてしまっています。

サイト内リンクの置き換えと画像の置き換え等が面倒でした。サイト外へのリンクがずいぶん切れてしまっていて、サービス終了その他のサイト消失は五、六年でもずいぶんなものになるのだなと。

このリンク置き換え作業と同時に、書籍リンクの張り替えも行い、bk1へのリンクだった部分も含めてすべてはてな記法によるAmazonへのリンクに変更しました。現在hontoとしてリニューアルされたbk1ですけれども、旧サイトにあったbk1へのリンクがほとんどが切れてしまっており、リダイレクトすらしない新サイトhontoには非常にがっかりしています。

bk1とhonto

そもそも、私がオンライン書店を使い始めたのがbk1でした。Amazonに対するオルタナティブとして、新品購入についてはbk1を優先したりしていました。また、bk1での書評投稿からはじまって、そこで書ききれないことを書くためにブログをはじめ、現在のブログに至る経緯があります。毎週の十選に入選すれば三千円相当のポイントがもらえる、というのもあって、ずいぶんと書評投稿もしてきました。
kingさんのレビュー一覧 - honto
書評投稿常連者さんとも少々のつながりができたり、またbk1の素人書評者をあつめた書評本にも参加したりしました。新刊書籍のチェックと新着書評のチェック等の点で、bk1をブラウザのスタートページにしているくらいだったわけです。

それがhontoに統合された途端、三千ポイントの付与はともかくとして、書評コーナーの消滅、毎日の新着書評をチェックできないシステムへの変更、新着図書の確認が(当初は)できなかったこと、さらに、絶版書籍の情報が検索できなくなるというさまざまな改悪で、私にとってのbk1の利用理由がすべて消滅するという絶望的なリニューアルとなったのでした。Amazonにもない詳細な目次や収録作品情報、プロや素人による長めの書評がついているk1のデータベースは非常に使い勝手が良く、書籍を探す際にはAmazonbk1で併用するのが定石だったのだけれども、それが全く駄目になった。

あまつさえ、既に投稿していた書評に張っていたサイト外、サイト内リンクがリニューアルとともに勝手に全削除されており一部の記述が意味不明になり、また書評検索、個別の書評への固定リンクも消失するというに至っては本当に投稿書評の軽視はなはだしく、hontoに後から追加された「レビュー広場」というコーナーでは、十ほどのオススメ書評こそ残ったものの、他はいちばん書評が投稿された本、いちばん書評を投稿した人、という数によるランキングのみが場を占め、意外な情報の拾い上げには全く役に立たない場になるという顛末。
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bk1の旧URLからのリダイレクトもできず、使えないにも程がある。これらの点を見るに、bk1の独自性を完全に無視した形で併合吸収されたのだなあ、という悲しさで一杯でした。

電子書籍やポイントがどうのとか、hontoにはhontoの利点なりがあるんだろうけれども、正直、馬鹿にすべてを台無しにされたという印象しかないですね。

まあ、私は本はできうるかぎり現物を見てから買うので、書籍に限らずネット通販というのはかなり限定的にしか使わない、ヘヴィユーザーにはほど遠い存在でしたから、そう文句を言えた義理でもないんですけどねえ。それにしても、という。hontoで本を買う気は出ないなあ。

http://www.bookportal.jp/

と、思っていたら、bk1のベースだったTRCが独自にサイトを立ち上げているのを知ってびっくりした。図書館関係者のみが利用できるサイトのようだけれども、買えない、書評投稿ができない、という以外はまったくもって旧bk1そのもののサイト構成で、情報検索、新着図書も見やすく、ブラウザのスタートページを早速こちらに切り替えた(元々bk1だったので)。

栗山光司さん

そして、久しぶりにbk1つながりで少々交流のあったブログを訪れてみたら、栗山光司さんが亡くなったということを知る。
2012-10-01 - 葉っぱのBlog「終わりある日常」
bk1つながりで旧ブログを始めたばかりのころに交流があって、幻視社の準備号をお送りしたりした、bk1レビュアーのなかでも特に印象に残る人だっただけに、bk1の終焉とあわせて一つの時代が過ぎた、という印象になってしまった。最近ブログを読んでおらず、不義理にしたまま亡くなられてしまった。遅ればせながら、お悔やみ申し上げたいと思います。