向井豊昭アーカイブ更新 2013.05

向井豊昭アーカイブ
久しぶりの更新は、岡和田さんの連載『向井豊昭の闘争』でも告知されていましたとおり、いよいよ『骨踊り』の公開を開始します。本来空白行もなく章割りもない一続きの作品ですけれど、便宜上、十分割して公開します。今回はその第一回目です。

本作は原稿用紙329枚におよぶ長篇といっていい作品で、おそらくこれを枚数に合わせて*1カットして改稿したものが「BARABARA」になったと思われます。早稲田文学新人賞受賞作の原型ということになります。

BARABARA(バラバラ)

BARABARA(バラバラ)

改稿とは言っても、じつは文章そのものにはほとんど変わりがなく、だいたいが過去回想部分をカットしたのが「BARABARA」です。回想部分のカットされていない『骨踊り』はその点、向井豊昭自身の人生と密接な関係にあるのですけれど、「BARABARA」ではそのつながりをある程度切り離すことで作品の抽象性を上げている、とも言えます。「BARABARA」をお読みになった方には、ずいぶん印象が異なるものになっていると思います。

どうぞご覧下さい。

*1:この頃の規定では長篇は150枚まで