「放課後のプレアデス Blu-ray BOX発売記念&ファン感謝ナイト」のメモ

私が見た時は50秒、ツイッターによれば30秒でチケットが完売したイベント(私は数十分後のキャンセル分狙いで取れた)、放課後のプレアデスファン感謝ナイトに行ってきた。ロフトプラスワンは十年くらい前に一度来たことがあるくらいで、完全に場所も忘れていた。

機材トラブルで開場が遅れたとのことで、入れたのは六時半過ぎていたと思う。

始まってみると七時スタートで十時四十分くらいで終了とかなりのもりだくさんな内容だったし、10人を超える登壇者もまだまだ喋れそうで、他にも何人にも参加の声をかけていたという、どれだけの長時間イベントにするつもりだというほどのアツいイベントだった。

放課後のプレアデス / SUBARU x GAINAX Animation Project:Blu-ray BOX発売記念&ファン感謝ナイト
安室氏は当日来られず、このリストとは幾つか異同がある。最終的に登壇してたのは12人とかだったはず。
プレアデスイベント内容起こし - micromillion's log
全体の流れはこちらの記事を見て頂ければ。それ以外の気づいた点や個人の感想などを以下。


司会はつかやんことワーナーの宣伝担当塚本氏が担当し、登壇者はそれぞれ企画立ち上げにかかわった各企業の宣伝、企画、プロデュースの面々と、監督脚本声優といった制作スタッフ、そして最後に天文学の監修をした人たちにわけられる。アニメ制作にまつわるさまざまなレイヤーの人たちが一堂に会する非常に珍しいイベントだと思う。

普通アニメイベントと言えば、声優をメインに据えたショーのようなものか、あるいは制作スタッフをまじえたトークショーといったものだと思っていたので、登壇者の発表ではかなり驚いた。プレアデス以外のアニメイベントに参加したことはないので、どれほど珍しいかはわからないとしても、あまり聞かない陣容で、企画の裏側といった業界話に近いトークも多かったのは、ロフトプラスワンという場所柄もあってのことだろうか。

プレアデスの企画の発端はそもそもネットの記事でも知られているように、アイサイトの販促だった。キャラクターを使ったネット、SNSを介したプロモーションだったようだけれど、それがいつのまにかアニメになり、クオリティ重視の流れがはじまり、youtube版「放課後のプレアデス」へと繋がっていく流れが多くのスタッフの裏話からたどることができ、非常に面白い。

プレゼンや企画会議に提出した資料そのものが紹介されたり(たぶんここらへんがネットに出せないやつ。ガイナックスを選んだときの本音トークとか)、資料にあったアイサイトキャラクタのセリフは、お前がそれ言っちゃダメだろみたいなネタまみれのもので、かなり笑った。

佐伯監督が最初に出してきた案で、富士重工の前身中島飛行機のエンジン名をキャラ名にしようとして出してきたリストが表示されたりしていた。栄(さかえ)とか光(ひかり)とかあって、ひかる、はここから来てるのかな。

タイトル決めについては、ガイナックスとスバルのプロジェクトだから、ガイナックス以外の人の意見もいれたいというものだったかと。このタイトルを決めた矢崎さんはいまはコピーライターなどをしているらしく、自分のその仕事の第一号だ、といっていた。

youtube版から次の展開を仕込んでいるところで震災に遭い、停滞してしまったという話もあった。ここ、劇場版にする展開について触れられていたけれど、確かネットの記事で劇場版を作ることが一端告知されていたはず。年表にはなかったけれど。

音響制作さんが台本を持ってきていて、普通は現場では赤線程度の修正なのに、別紙を貼り付けるほどの修正があったということを言っていた。確か最終話の最後のすばるの語り部分だったかな。壇上でバリッと剥がしてみたりしてた。エンジン音を音録りするとき、相当の雨でこれ、雨音拾ってしまう、というエピソードも。

脚本作業では、佐伯監督が詩人で、浦畑さんが学者で、森さんが舵取りになっていたという話が面白かった。やはり佐伯監督は詩情の人だな、と。四話「ソの夢」では、あの子供が親の仕事に勝手に書き加えてしまう、というのは新聞か何かにあった画家のエピソードを元にしている、という。

最後に三十億年前に行って、という展開は劇場版を想定したプロット段階で予定されていたことで、ラストはここに落とし込むことがTV版でも決まっていたという話。

最後の国立天文台の人とかも交えた話、Febriでインタビューでの話といくらか被るけれども、新しい映像や話もあった。探査機カッシーニが2017年に土星に突入して運用を終わらせるから、そのときに面白いデータがとれるかも知れない、という話など。

BDが売れれば、続篇もありうる、という話を企画の人たちが言っていて、単巻の倍売れれば、といっていたけど、ボックスってそこまで売れるものなんだろうか。難しそうだ。なので、帰ってからまだ予約していなかったボックス、2万程度で買えるらしかったので予約しておいた。単巻控えていた人も買おうね。

イベント、BD発売に合わせたものをすでにロフトプラスワンで場所を取っているらしく、次回また会いましょう、と締められた。12月は忙しいのでさすがにこの時間終わりだと厳しそうだなあ。行けるかな、あるいは取れるかな。

まだ仕込んでいることもあるそう。そういえば監督が書くという小説は、かなり前のニコ生時点でかなりの長さになっている、という話があったから、BD特典の外伝小説だけで終わるとは思わないのだけれど、どうなっているのだろうか。

企画担当の人の話が多くて、裏方の実情を垣間見ることができ、なんか学生の人とかに見てもらえたらよかったような内容でもあった。

さいご、高森奈津美さんに(客席中の)写真を撮られる、という得がたい経験をした。あと、たぶん臨時に用意されたイスだったからか、三時間以上座れるイスではなかった。すげえ尻が痛くなった。