- アーティスト: イーグルス
- 出版社/メーカー: ワーナーミュージック・ジャパン
- 発売日: 2005/12/21
- メディア: CD
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もはや有名すぎる名曲「Desperado」収録。そして、アメリカ西部に実在したドゥーリン・ドルトンギャングに材を取った「Doolin-Dalton」との二曲の変奏曲を配置して、コンセプトアルバム的な構成を用いたイーグルスの唯一のトータルアルバム。ジャケットにはメンバーがギャングに扮した写真が使われている。ギャングをテーマとしているように、作風としてはより古めかしい感じを狙ったもので、懐古的な感触が強くなっている。
このアルバムはイーグルスのアルバムのなかでも特に傑出していると思う。何よりも、冒頭の「Doolin-Dalton」と「Desperado」の二曲、ドン・ヘンリーの哀感あるヴォーカルが印象的なバラードが絶品だ。そしてこの二曲を核にしてアルバムが構成されていて、一通り聞き終わると、長い物語を読み通した時のような感覚が味わえる。そういう風にトータルで構成されているので、作品としてのまとまりを感じやすく、満足感も高い気がする。アルバム単位では傑出した作品だろう。
やはり「Hotel Carifolnia」は名作だが、アルバムとしては今作も決して負けてはいないと思う。「ホテル」と「ならず者」が私の考えるイーグルストップ2アルバム。
1.Doolin-Dalton (3:29)
ハーモニカがブルージーに響く秀逸なバラード。これは名曲。ヴォーカルは複数名で担当しているが、やはりヘンリーの声がここでは肝だ。この時期のヘンリーの声は素晴らしい。
2.Twenty-One (2:10)
カントリー色の強い軽快な曲。幕間的な曲。
3.Out Of Control (3:05)
メドレー的に続き、前曲から一転ハードなギターロック。ヴォーカルもパワフル。ツインギターのソロパートが聴かせる。
4.Tequila Sunrise (2:54)
これも代表曲。イーグルス得意のアコースティックでコーラスの映える落ち着いた曲。
5.Desperado (3:37)
言わずと知れた名曲。
6.Certain Kind Of Fool (3:02)
アコースティックな一曲。ここまでがたぶんA面?
7.Doolin-Dalton (Instrumental) (0:47)
1のカントリーアレンジ。パッと聴くとどこが同じ曲なのか分からなかったが、良く聴くと確かに同じフレーズが出てくる。
8.Outlaw Man (3:34)
和訳するとこれも「ならず者」? これはなかなか格好いいハードめなスタイル。やはりコーラスの爽やかさがカントリーっぽさなのだろうか。ベースが活躍している印象。
9.Saturday Night (3:20)
落ち着いたミドルテンポのアコースティックな曲調。カントリー。ギターバリバリの曲より、むしろこういうのにイーグルスらしさを感じる。
10.Bitter Creek (5:03)
前曲と似た感じで、もう少しシリアスな雰囲気が強調されている。
11.Doolin-Dalton/Desperado (Reprise) (4:50)
冒頭は1の変奏。途中のインストバージョンでのフレーズを挾んだりして、演奏にもアレンジが加えられている。ワンコーラス終わると、アコースティックな中間部を挾んで、すっとDesperadoの歌が入ってくる。Desperadoリプライズ部分では元曲とは歌部分がかなり違っている。いいエンディングだ。
声が変わっているのと、歌い方が少々元と違うのが気になるが名曲。
Eagles Desperado
これは面白い映像。元になっているのは11曲目のメドレーバージョンだけれど、冒頭本来はワンコーラスで終わる「Doolin-Dalton」パートがフルコーラスになっているエクステンドバージョンになっている。これ、きちんとリリースして欲しいな。それと、五人目はドン・フェルダーか。
Eagles - Doolin Dalton / Desperado Reprise (1974)
リンダ・ロンシュタットによる「デスペラード」。イーグルスは元々彼女のバックバンドだったわけで、それを考えると面白い。また、この曲はイーグルスのものに先だってリンダのものがリリースされたらしい。この映像もバックはイーグルスらしい。スタジオ版はベストなどで聴ける。かなり秀逸なカバー。
Linda Ronstadt Desperado
これも有名なカーペンターズによるカバー。
The Carpenters - Desperado
カバーは他にもたくさんあるようだ。