2023-01-01から1年間の記事一覧

文学フリマ東京36のメモ

2023年5月21日、文学フリマ東京に行ってきた。行く途中の電車で和装の男性を複数見かけて、これは文学だろう、文学に違いない、と思っていたら浜松町でモノレールに乗り換えていたのでやはり文学だった。 文学が来た かなり長い行列アーリーバード・ブックス…

小島信夫『小説作法』

小説作法 (中公文庫 こ 62-1)作者:小島 信夫中央公論新社Amazon小島信夫の既刊収録のエッセイと、単著未収録多数の講演で半々という編集の小説論アンソロジー。「訥々としているが、頗る能弁」という通りの小島の語り口は独特のものがあり容易にまとめられな…

国書刊行会の記念冊子と『火蛾』と『じゃむパンの日』

最近のもろもろ。 『私が選ぶ国書刊行会の3冊』 『国書刊行会50年の歩み』 古泉迦十『火蛾』 赤染晶子『じゃむパンの日』 『私が選ぶ国書刊行会の3冊』 国書刊行会創業50周年フェア情報 | 国書刊行会創業50周年 五〇人近い関係者の表題アンケートの回答を載…

石川博品『冬にそむく』

冬にそむく (ガガガ文庫)作者:石川博品小学館Amazon『ボクは再生数、ボクは死』以来、石川博品ほぼ三年ぶりの新刊。異常気象で年中雪が降る「冬」が訪れた世界の三浦半島のある町を舞台に、冬の冷たさと雪に閉ざされた閉塞感のなかで、それでも高校生の恋人…

ノンフィクションとか

河野啓『デス・ゾーン 栗城史多のエベレスト劇場』 水野一晴『地理学者、発見と出会いを求めて世界を行く!』 春日武彦『屋根裏に誰かいるんですよ。都市伝説の精神病理』 二月にどうも気分がふさいだり寝落ちしてしまったりして本が読めなくなってた時期が…

最近読んでた本

エルネスト・ルナン『国民とは何か』 ルネ・デカルト『方法叙説』 山野浩一『花と機械とゲシタルト』 友田とん『ナンセンスな問い』 オルタナ旧市街『往還』 神沼三平太、蛙坂須美『虚ろ坂』 エルネスト・ルナン『国民とは何か』 国民とは何か (講談社学術文…

ブルガーコフ、バーベリ、ウクライナ

年始から読んでいた一連の本について。あまり時事的な読書はしたくないな、と思っていたけれど、侵攻開始から一年が経とうというあたりで、いくらか積んでる本と出た本とでウクライナ関連をまとめて読んだ。 ミハイル・ブルガーコフ『巨匠とマルガリータ』 …