Blackmore's Night - Shadow Of The Moon

シャドウ・オブ・ザ・ムーン

シャドウ・オブ・ザ・ムーン

リッチー・ブラックモアとキャンディス・ナイトによるフォーク・ロック・グループの1stアルバム。1997リリース。

前にベスト盤の記事(http://d.hatena.ne.jp/CloseToTheWall/20070626/p1)を書いたが、遅ればせながら1stをやっと聴いた。音楽性自体はすでに知っているので、取り立てて新鮮さはないが、やはり曲ごとのポップさと美しいメロディのバランスの良さ、アコースティックギター中心の穏やかなアレンジの取り合わせは非常に心暖まる良質な代物。

ベストに取り上げられた曲以外にも良曲が多く、なかでも一曲目の「Shadow Of The Moon」は非常に秀逸。また、ルネッサンスの「Ocean Gypsy」を取り上げたり、「Play Minstrel Play」にはあのジェスロ・タルのイアン・アンダーソンがフルートでゲスト参加しているという、プログレファンを誘っているかのような要素もあり。アンダーソンのフルートプレイはさすがのひとこと。アコースティックギターとの格好良いデュエットが聴ける。ブリティッシュハードロック的にかなり面白い取り合わせじゃないだろうか。リッチーはエレキじゃないし、イアンは歌っていない、という。

一曲目冒頭のようなルネッサンス音楽的なアプローチもあれば、いかにも草原の広がる牧歌的な村で歌われていそうな曲もあり、かと思えば、「Writing On The Wall」のような現代ポップス風のエレクトリックな曲もある。

どの曲もヴォーカルは良質だし、歌メロの水準も非常に高い。きわめて質の高いアルバムであることは間違いない作品だ。非常に人に勧めやすい作品だと思う。