向井豊昭アーカイブ更新 2012.9

向井豊昭アーカイブ
今回の更新は向井豊昭自身が看護学校で文芸講座を受け持った時の体験を元にした短篇「なのだのアート」です。受講する看護学生の側からの視点で書かれ、ナイチンゲール看護学におけるアート観をテコにして、語り手の「アート」を発見していく作品となっています。

今作自体も興味深いものですけれど、岡和田氏による「未来」での向井豊昭論の方でこの作品のバックグラウンドの解説がなされるようなので、そちらも是非ご参照ください。柄谷行人の「近代文学の終わり」論に対する向井の反論文のなかで言及されながらも未発表に終わった作品であり、向井豊昭自身の文学論とも絡む作品です。