SF乱学講座「忘れられた作家・鶴田知也を読む〜北海道・開拓・アイヌ〜」

昨日、SF乱学講座にて、鶴田知也についての発表を行いました。

人が来ないんじゃないかなとは思っていましたけれど、用意された部屋にちょうどいい具合におさまる人数という感じで、意外に来てもらえたかな、という印象です。いらっしゃって下さった方々はありがとうございました。意外な方もいらっしゃっていていろいろ驚きもありました。

特に、鶴田知也研究の第一人者の小正路淑泰さん、そして鶴田知也のお孫さんがいらっしゃって下さったのは非常にありがたいことでした。九州からはるばる来られた小正路さんは帰りの電車の時間のため、発表途中で退席されてしまい、始まる前に挨拶をした以外、お話も出来なかったのがたいへん残念でした。お孫さんには祖父の思い出話というか、実家と隣家の話などを聞かせて頂き、いくつかの作品の元ネタらしいことが分かったりして、非常に興味深いものでした。


当日は岡和田さんと二人で話をする、という形で、今度の本についての成立過程などについての前振りから、私の鶴田論の発表という流れでした。私自身はレジュメと地図を用意し、戦時検閲で終盤がカットされた『アッツ島』や、GHQ検閲された鶴田作品の実例などを持っていきました。

プロジェクターも用意されていて、これはノートパソコンを持ち込んだ岡和田さんに、さまざまな写真や画像、引用個所の文章などを写してもらって、非常に分かりやすくなったと思います。

元々用意した原稿がちょっと長すぎたせいで、やや駆け足のところもありましたけれど、概ね主旨は伝わったかな、と思います。口頭発表というのはこういうものだ、というのがある程度わかって勉強になりました。今回はある程度時間に余裕があったのでよかったですけれど、時間が厳しかったら危ない所でした。

とりあえず、なんとか終えられてほっとしています。来て下さった方、また前日に続いてイベントになった岡和田さん、ありがとうございました。