2025-01-01から1年間の記事一覧

最近読んでた本 2025.11

ずいぶん雑多な並びになったような気がする。 『北海道ミステリークロスマッチ』 金時鐘『猪飼野詩集』 ロバート・A・ハインライン『スターファイター』 『随風01』 高原英理『夕凪姉妹と怨霊お祓い記』 板垣真任「おとうsea」(文學界2025.11) 『北海道ミ…

石川博品『アフリカン・ヴードゥー・ジュージュツ』と『魂たち』

『アフリカン・ヴードゥー・ジュージュツ』 『魂たち』 『アフリカン・ヴードゥー・ジュージュツ』 アフリカン・ヴードゥー・ジュージュツ作者:石川 博品KADOKAWAAmazon二年ぶりの新刊。本書はこれまでの石川作品で一番ソリッドでタイトな小説かも知れない。…

ノーベル文学賞受賞記念・クラスナホルカイ・ラースロー『北は山、南は湖、西は道、東は川』レビュー再掲

2025年のノーベル文学賞はハンガリーの作家、クラスナホルカイ・ラースローに授与された。ずいぶん昔に読んだことがあるけれども内容は全然覚えてないなあと思っていたら、2012年に出した同人誌「幻視社第六号」に松籟社の叢書〈東欧の想像力〉の関係作品と…

原爆・戦争文学月間、2025年夏。

ここ数年毎夏原爆文学を読んでいたけど、今年はちょうどお送り頂いたものやちょうど目についたものを含めて戦争文学月間って感じで何冊か読んでいた。私には珍しく詩とか童話とかいくらかバリエーションがある。 峠三吉『原爆詩集』 原民喜『夏の花・心願の…

C・S・ルイス『ナルニア国物語』(新潮文庫版)

新潮文庫版の新訳が始まったので未読だったこれを月一くらいで読んでいこうかと思って読んだもの。キリスト教の考え方が埋め込まれているとも言われていて、まあそれは節々に感じるけれど一応子供向けなのでするっと読める作品。ただ最終作はなかなかすごく…

最近読んだ本 2025.08

最初にあげた本いつ読んだんだろうってくらい前な気がする。『猟奇歌』は四月か。 夢野久作『猟奇歌』 仙田学『ジンジャ野みまもりさん』 千早耿一郎『悪文の構造』 安部公房、大江健三郎、三島由紀夫『文学者とは何か』 宮崎智之・山本莉会『文豪と犬と猫』…

田中小実昌『アメン父』『ミミのこと 他二篇』『香具師の旅』『田中小実昌ベスト・エッセイ』

『田中小実昌哲学小説集成』を読むためというのも兼ねて、代表作をざっと読んでいた。『ポロポロ』は以前の記事で書いた。 『アメン父』 『ミミのこと 他二篇』 『香具師の旅』 大庭萱朗編『田中小実昌ベスト・エッセイ』 『アメン父』 アメン父 (講談社文芸…

ダニロ・キシュ『ボリス・ダヴィドヴィチのための墓』

ボリス・ダヴィドヴィチのための墓: 一つの共有の歴史をめぐる七つの章作者:ダニロ・キシュ松籟社Amazon悪党やならず者を描いたボルヘス『汚辱の世界史』のオマージュかつアンチテーゼとして、ソ連の粛清などによって公的な歴史から消された者たちを描く短篇…

トーマス・ベルンハルト『寒さ 一つの隔離』

寒さ: 一つの隔離作者:トーマス・ベルンハルト松籟社Amazon自伝五部作の四作目で最後の邦訳書となる。肺病を疑われ結核療養所に入れられた語り手が、医療ミスでの要らぬ苦痛や元々感染していなかったのに療養所にいるせいで結核の感染に見舞われるという悲惨…

『ソマイア・ラミシュ詩集 わたしの血管を貫きめぐる、地政学という狂気』

ソマイア・ラミシュ詩集 私の血管を貫きめぐる、地政学という狂気: madness of geography in my veins (MyISBN - デザインエッグ社)作者:Somaia Ramishデザインエッグ社Amazonアフガニスタンから亡命した詩人の詩と村上春樹『海辺のカフカ』の書評、イベント…

寮美千子『小惑星美術館』『詩集 水の時 Voice of St.GIGA』『詩集 星の時 Voice of St.GIGA』『名前で呼ばれたこともなかったから 奈良少年刑務所詩集』

寮美千子さまからセント・ギガ詩集を恵贈頂いたのを機に、まだ読めていなかった寮さんの編著書を続けて読んだのでその感想を。寮さんは奈良に移住する前、私が学生だった頃に和光大学で物語創作の授業を受け持っていて、私は受講者だった。その縁で文壇バー…

米澤穂信「小市民シリーズ」

アニメ版がやっているところだけれど二期が始まる前に春期から読み返して冬期まで読み終えた。秋期までは10年前くらいに読んでいたけれどさすがにそのまま最終巻だけを読むのもアレなので改めて一巻から読み返したけどやっぱりそうして良かった。読み終えた…

最近読んでた本とか。

SF乱学講座「山野浩一において「世界文学としてのSF」とはなにか」(前田龍之祐) 『やなせたかし詩集 てのひらを太陽に』 オルタナ旧市街『Lost and Found』 小山田浩子『パイプの中のかえる』 小山田浩子『かえるはかえる パイプの中のかえる2』 小山田浩…

山本隆悦『下北の文学・下北と文学4 下北弁の小説家・向井豊昭の軌跡』

向井豊昭がなぜ下北にこだわるかの理由を小説を初めて書いた下北の分校をそのルーツと指摘しながら方言の使用、祖母について、詩人の祖父について、そして詩人としての向井についてなどから論じ、向井の文学の根底を探る一冊。向井豊昭はアイヌや北海道につ…

アーリーバード・ブックスpresents with 演劇集団カハタレ「後藤明生「共同生活」をみんなで読んで、演じて、聴く時間。」に行ってきました。

note.com 本日のイベント、無事終了しました。楽しく充実した時間を参加者の方々にいただき感激しています。演劇集団カハタレの皆さんお世話になりました。またやりたいなー! pic.twitter.com/VgST1GUE6y— アーリーバード・ブックス 後藤明生works (@earlyb…

劉慈欣『三体』三部作

積んで数年読んで数週、ようやく読み終えた……。 『三体』 三体作者:劉 慈欣早川書房Amazon世界的に話題となった現代中国SFの三部作、第一部。文化大革命で父を惨殺された葉文潔と、ナノマテリアルの研究者汪淼の網膜に映る謎のカウントダウン、そして太陽が…