岡和田晃『向井豊昭の闘争 異種混交性(ハイブリディティ)の世界文学』刊行

向井豊昭アーカイブでも近刊予告をずいぶん前からしていましたけれども、このほどついに単行本として刊行されました。分量約1.5倍、現時点でもっとも詳細な作品リストがついております。私も校正協力というかたちで参加しております。相当量私はは向井作品を手打ちで入力しているわけですけれども、その経験を生かして、引用文の漢字変換(「駆ける」ではなく「駈ける」だ、とか)がどうとか、読点が抜けているだとか、そういう細かいミスをあげつらう仕事をしました。

帯には笙野頼子による熱いコピーが据えられていて、なかなか運命的なものを感じます。アーカイブに私は笙野頼子向井豊昭の比較を書いたわけで、当初からこの二人には近いものがあると思っていました。また、アーカイブのベースは「幻視社」での向井豊昭特集だったわけですけれども、そもそも幻視社に岡和田さんを誘うようになる以前に知り合ったのは、ネットで笙野頼子の『だいにっほん、おんたこめいわく史』の感想を書くなかででした。

よろしくお願いします。