先週の日曜日に開催されていた音楽系同人イベントの「M3-2010秋」に行ってきた。
M3 - 音系・メディアミックス同人即売会
カタログには、音楽系及びメディアミックス系同人イベントと記されていて、まあ音楽にとどまらず音を使った同人イベントと言うことらしい。文学フリマ以外の同人イベントに行くのは初めてだ(フリマもサークル参加しかしたことがないので一般参加自体がそうだ)。
これは、以前も記事にしたように、ネットでオリジナルやゲーム音楽アレンジ等を発表している人のなかでも私が特に好きな、ケーナ吹きのベックマンさんが参加するというのを知り、関西在住の氏が関東に来る数少ない機会なので、これは行っておかないと、と思ったからだ。去年の春にもM3は参加されていたのだけど、私が行けず、次の機会があったら是非、と思っていた。
http://music.geocities.jp/balsa_perdida/haioku/index.html
アンデス、南米の笛ことケーナ吹きのベックマン - Close to the Wall
それと、この記事を書いてからベックマンさん本人から連絡を頂き、それまでに作っていたCDを送って頂いたので、その代金を渡そうと思っていた。
会場で
ただ、日程的にあまり余裕がなく、前日まで台風が上陸しかけていたというので、行くかどうかは直前まで迷っていた。そんないろいろがあって夜勤明けのまま寝ずに行くことにした。
場所は東京流通センターというところで、海の近くの工業区画にあった。まわりはコンビナートの類が集中していて、道路の道幅が異様に広いのと裏腹に人通りがかなり少ない。そんなエリアの護岸された河にかかる橋の上から釣りをしていた少年がいたのが印象深い。途中お台場のフジテレビ社屋なんかが電車から見えた。
正確に覚えてないけど、着いたのはだいたい正午前後だったろうか。かなりの人出があり、場外で戦利品を確認したりしている人の群れが広がっていた。コンビニもかなりの行列。
入場券がわりのカタログを買ってから、行こうとしているベックマンさんのサークル配置を確認し、他に何かないだろうかと探してみるけれど、見当がつかない。家を出る直前に、サイトのサークルリストから良さそうなところをひとつ見つけてはいたので、ベックマンさんとそこだけ行くことにした。
で、入場して二階にある目的地にさくっと到着。ウェブでは妙な仮面をかぶっているベックマンさん、いかにも「好青年」という出で立ち。若いなー、と思ったけどたぶんだいたい私と同年代じゃなかろうか。とりあえず挨拶して、CDを一枚買おうとしたら、いえお代は頂いておりません、とのこと。ここでちょっとビックリして、じゃあ送ってもらったCDの代金を払おうとしても、それは結構ですという。聴いて欲しい人に差し上げている、ということだった。好きでやっているんだなぁととても印象的だった。CDにも、収録曲は追々ネットに公開される旨書いてあり、とにかくいろんな場で音を聞いてもらいたい、という思いがあるのがわかる。
自分は喋るのがまったく不得手なので、いろいろ言いたいことはあったような気がするけれど全部忘れてしまったので、何を思ったか、この会場で他に注目しているサークルさんはありますか、と聞いてしまった。どうもベックマンさんもあまり調べてはいなかったみたいなのだけれど、ひとつサークルを教えてもらった。そうこうしているうちに他の参加者の人がベックマンさんブースに来たので急いで離れる。
事前に目星を付けていたサークルというのは「ゆにめも」というところで、サークルリストを上から順番に見ていて「民族音楽」、「オリジナル」というのが目に入りサイトで試聴してみたらやたらと出来が良かったのを覚えておいた。
http://unimemo.net/
ベックマンさんの後にブースに行ってみたらすでに完売で誰もいないという状況。開場して一時間くらいだったと思うのだけど、もう完売とはと驚いた。帰宅してからサイトをもう一度見てみたら、他に上げているボーカロイドオリジナルの動画が軒並み万単位の再生回数を記録しているので、かなり人気のあるサークルさんだったようだ。
もうひとつ、ベックマンさんに聞いたサークルさんは「UNKNOWN - DIMENSION」というところ。
Unknown - Dimension
清水嶺という人のサークルで、ファイナルファンタジーの1と2の楽曲を弦楽アレンジしたCDそれぞれ一枚ずつ買った。これはとても良い感じだった。実はFFの初期ってやったことないのだけれど、丁寧な作りで聞いていて気持ちいい音になっている。
これだけ回って、もうやることが思いつかないのと、体力的にギリギリなので、さっさと帰った。せっかくいくんならもうちょっと準備してからのほうが良かったなー。カタログの民族音楽カテゴリをとりあえず回ってみるとかしても良かったかも知れない。
「笛だもの。」
ベックマンさんの今回の新作は「笛だもの。」というタイトルでオリジナル曲五曲を収録したアルバムになっている。
今回の作品ではベックマンさんが新たに入手したチャランゴ等の生楽器を前面に出し、全体の生楽器率がかなり上がっているのが特徴。それに合わせて、全体的にゆったりした雰囲気でユーモラスなニュアンスがある。前作だと冒頭とラストに配された哀愁メロディの必殺の名曲、というのが印象的だったけれど、今作は温和な雰囲気が全体をトータルで覆っている印象。
どちらにしろ親しみやすいメロディが魅力的で、ケーナの音、チャランゴの音といった南米音楽の音色がとても良い。
事前にショートバージョンが公開されていた「揚げ雲雀」のフルバージョンはやっぱり良い曲だなーと思う。
ただ、今回は生音重視だったのか、「流星雨」は入っていなかった。あと、明らかにショートバージョンっぽい「いつか此処へ」もフルがあると思ったのだけど、全体の雰囲気を鑑みての未収録かも知れない。
最近はボカロに挑戦したりもして、とにかくオリジナル曲をいろいろ作りたいとブログで書いていて、楽しみだ。ニコ動だと、東方アレンジが一万越えが三つある以外は、オリジナルの「太陽輪廻がはじまる」がようやく二千に届こうか、というところ。オリジナルのほうももっと聞かれるべき。