2007年に聴いたCD

というわけで、2007年まとめ。今年は特に現代プログレに手を出した一年だった。現代プログレ、トラッドプログレ、ゴング、キンクス、ジェフ・ベックなどなど。そんななかで今年良く聴いていたアルバムを今年リリースものとそれ以前のものとで五枚ずつリストアップした。

今年良く聴いていた2007年以前のリリース

Acoustic Asturias「Marching Grass On The Hill」 - Close to the Wall

Marching Grass On The Hill

Frost* - Milliontown - Close to the Wall

Milliontown

RPWL - World Through My Eyes - Close to the Wall

World Through My Eyes

KiLA - Luna Park - Close to the Wall

Luna Park

The kinks - To The Bone - Close to the Wall

To The Bone

アコアスを聴いたのは非常に大きな収穫だった。アストゥーリアス、最高です。いま大山氏は「マルチアス」としてエレクトリック路線の多重録音ものを準備している様子。期待大ですね。あと過去音源の再発をお願いしたい。
そして、Frost、これは素晴らしい。現代的なアレンジセンス、ギターとキーボードの音色の魅力などなど、何度聴いても良い。痛快爽快なアッパーなプログレ。個人的には「Black Light Machine」が気に入っている。ダンスビートの導入が面白すぎる。クラシックプログレの「プログレらしさ」にこだわらない、「現代」プログレの傑作。
RPWLはとにかく曲がよい。それにつきる。メロディと穏和な声が良すぎ。このアルバムはインド音楽の要素を取り入れていてそれがまたスピリチュアルな感触を加えていて新鮮。
トラッドを現代的なリズム、サウンドに融合させたKilaのアルバムは、トラッドの軽快なテンポとうねりまくるベースなどのリズムが渾然となった熱いグルーヴが素晴らしい。エレクトリックなトラッドから、純トラッドまで多彩な曲が入っていてバラエティにも富んでおり、ロックよりのリスナーが聴くにはうってつけなのでは。
キンクスのライブアルバムは原曲以上のテンションとアレンジのセンスによる躍動感あふれるライブを聴ける。これにはまったことでキンクスをほぼ全部アルバムそろえてしまった。あとはロンドンレコード時代の数枚だけ。

2007リリースの新譜

Ritual - The Hemulic Voluntary Band - Close to the Wall

Hemulic Voluntary Band

KBB - Proof of Concept - Close to the Wall

Amarok - Sol De Medianoche - Close to the Wall

Sol De Medianoche

Kaipa - Angling Feelings - Close to the Wall

Angling Feelings

Ray Davies - Working Man's Cafe

ワーキング・マンズ・カフェ

Ritualの新作はどっとプログレ寄りになった。トラッドとプログレの融合、そしてヴォーカルの声質と、メロディの良さはなかなかのもの。
KBBは、日本のヴァイオリンプログレ。優美な旋律から激しいソロまで縦横にこなす壷井彰久のヴァイオリンプレイがすばらしい。Kensoと並べてもいいんじゃないかという位良い。
スペインのAmarokの新作はいつも通り高品質のトラッドプログレ。南ヨーロッパ特有の熱気が魅力。使われる楽器の多彩さが凄くて、それを生かしたELPのカバーもまた良い。
Kaipaの新作はロイネが抜け、新しいギタリストの加入によってより楽曲にメリハリが生まれたのが良と出た印象。ロイネはフラキンでがんばって頂きたい。
そして、レイ・デイヴィスの新作、これはかなり良い。どの曲も印象的で柔らかいメロディが魅力。ミドルテンポのものが多く、前作の「Stand Up Comic」みたいなアッパーな曲がないのが寂しいけれど、アルバムの水準そのものはあがっている。メロディメイカーレイ・デイヴィスいまだ衰えず。

ゴングやフラキン、フレアークなどが入れられなかったなあ。いろいろ入れたいものは他にもあるけれど、とりあえずこんな感じで。