Gongzilla - Suffer

サファー

サファー

ムーランズ・ゴングの残党によって結成されたジャズロックバンド、ゴングジラのファースト95年作。ムーランの弟であるベノワと、ボン・ロザガ、ハンスフォード・ロウといったムーランズ・ゴングのメンバーと、アラン・ホールズワースらが参加して、ヘヴィなジャズロックをやっている。

ゴングにゴジラのジラ((英語圏では、ジラという語尾は巨大だという意味の接尾辞になっているらしい))をつけたB級なバンド名とゴジラのパチモンが苦と書かれたゴングを持っているというジャケットのちょっとアレっぷりが面白い。

元々はムーランズ・ゴングの再結成を計画していたところ、ピエールの不参加のためこの編成になったらしい。

というわけで結構期待して聞いてみたが、どうにもムーランズ・ゴングほど面白いとは思えない。

アラン・ホールズワースがギター弾きまくりなので、その方面で聴きたい人にはアピールするかも知れないが、鍵盤打楽器のサウンドを期待すると多少物足りない。

効果音的にヴィブラフォンを響かせたり、鍵盤打楽器をアンサンブルに溶け込ませたり、ムーランズ・ゴングを思わせるところはあるにしろ、基本的な編成で鍵盤打楽器奏者が二人以上はいたムーランズ・ゴングのアレンジに比べると、鍵盤打楽器群はやはり物足りない。ホールズワースのギターをフィーチャーしたヘヴィなジャズロックというのがメインになっている。私にとっては、ホールズワースのギターはあってもなくてもかまわない代物なので、こういう方向にサウンドをシフトさせているのは非常に残念だ。

鍵盤打楽器の使い方もそうだが、ちょっと楽曲が弱いのではないか。全体的に印象が弱い。そんなに悪くはないとも思うんだけれど、とりたてて良いという印象もないなあ、というのが正直なところ。他に数枚アルバムが出てはいるので、気になったら聴くかも。

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