The Flower Kings - Space Revolver

スペース・リヴォルヴァー

スペース・リヴォルヴァー

ベースをロイネの弟からJonas Reingoldに替えてのアルバム、2000年リリース。メンバー変更のせいか、前半の曲ではインプロ的な演奏が増え、テクニカルな印象が強くなった。しかし、中盤からの歌ものの出来も良く、なかなかバランスのとれたアルバムになっている。

フラキンの作品のなかでは多少ハードかつテクニカルな方向にシフトしたアルバムだと思うけれど、名曲「A King's Prayer」も入っていて、一枚物なので取っつきやすいアルバムだと思う。

しかし、実際フラキンのアルバムにはずれとかはないので、別にどれから聴いたってどうでもいい問題な気もする。

1.I Am The Sun Part 1 (15:03)
パワフルなメロディが主導する大曲の前半部。基は25分の曲を二分割して最初と最後に配したものとのこと。

2.Dream On Dreamer (2:42)
サックスを導入して、ジャジーでドリーミーな小曲。

3.Rumble Fish Twist (8:05)
メタリックなドラムとソロも披露するテンションの高いベースが強烈なインスト曲。後半はメロディアスなギターが主導する。

4.Monster Within (12:55)
ヘヴィでダークな色調を持つ大曲。中盤のギターソロを経てのヴォーカルがなかなか良いのだけれど、その後「I Am The Sun」のリフが現れるのがおもしろい。前半部と終結部の対照的な雰囲気が良い。

5.Chicken Farmer Song (5:11)
一転牧歌的な歌もの。こういうヴォーカル曲の存在がフラキンの大きな魅力だと思う。

6.Underdog (5:29)
これもまた冒頭でパイプみたいなトラッドな音色が聞こえるヴォーカル曲。

7.You Don't Know What You've Got (2:39)
小曲だが、なかなか魅力的な歌もの。ハーモニカやアコギ、そしてコーラスというシンプルさが良い。

8.Slave To Money (7:30)
ドラマティックなイントロと歌から、途中で曲調が替わる。

9.A King's Prayer (6:01)
文句なしの名曲。最高っす。

10.I Am The Sun Part 2 (10:39)
小鳥の囀りのSEから始まり、中盤の歌ものの続きか、と思わせる前半がびっくり。後半はロイネのやさしげな歌から、スケール感のある見事なエンディングへ。

日本盤は以下のレアトラックが収録されたボーナスディスク付き。

The Meadow (3:12)
ムーディなベース主体のインスト。
A Good Heart (Demo) (5:21)
なんか初期フラキンっぽいメロディアスなギターインスト。デモとはいえ特に未完成な感じはなく良い雰囲気。
Dream On Dreamer (Alternative Take) (2:17)
これはトマス・ボーディンがヴォーカルのバージョン。なんかすげえダークな雰囲気に。
Venus Flytrap (6:26)
前曲からのメドレーで、これもトマス・ボーディンのピアノを主体にしたインスト。
Last Exit (9:17)
A King's Prayerのギターインストバージョン。なかなかよい。

The Flower Kings - A King's Prayer/Hey Jude

A King's Prayerからなぜかヘイ・ジュードにメドレーするライブ映像。みんな楽しそうなのがいい。