Satellite - Evening Games

イヴニング・ゲームス

イヴニング・ゲームス

ポーランドプログレバンド、サテライトのセカンドアルバム、2005年リリース。元々はCollageというその筋には知られたバンドの解散後に、そのドラムを中心として再編されたバンド。

音としては大仰なキーボードとメロディアスなギターワークがリードを取り、ハードかつタイトなアンサンブルから叙情的なパートまでを行き来する多彩な展開が魅力か。ハードなところはキビキビとダイナミックに演奏し、かと思えばふわっとしたキーボードワークで穏やかなメロディが歌われる叙情的な部分が現れその落差がとても印象的で素晴らしい。イブニングというだけあって、どことなく夜の雰囲気が感じられるところが良い。

前身バンドが90年代プログレの名バンド的に評価されているだけあって、このアルバムもかなりの高水準の作品だ。

特に、冒頭から17分近いタイトル曲ではアコギを随所に使用しての緩急つけた展開と、サビの歌メロの穏やかな調子が印象深く、かなりの力作。特に印象的なのはギターの切れ味で、二曲目のソロや三曲目のイントロから切り込むギターサウンドの気持ちよさは格別のものがある。

ボートラをのぞいたラスト三曲でのやや落ち着いたメロディアスな展開も良い。十分を超えるタイトル曲の姉妹曲はシンセによるものかオーケストラっぽい音で壮大さを演出してラストにふさわしいスケール感で迫ってくる。


その年度でのベスト作品などでは頻りに名前が挙がってくる実力派バンドだけあって、かなりの好作品。私は特にギターが気に入っている。