現代東欧文学全集1 ノンカの愛 他 ペトロフ〈ブルガリア〉

*1 幻視社で〈東欧の想像力〉特集をやった時から読もうと思っていた恒文社の東欧文学全集。去年の夏、全巻セットを買ったので、読もう読もうと思っていたものにようやく着手できた。これから月一程度で順々に読んでいこうと思うけれどもちょっとこれから用事…

講談社「日本の歴史」メモ4 近現代史の部

講談社「日本の歴史」メモ1 原始・古代史の部 - Close to the Wall講談社「日本の歴史」メモ2 中世史の部 - Close to the Wall講談社「日本の歴史」メモ3 近世史の部 - Close to the Wall 確か読み始めたのが2010年の年始だったはずなので、ちょいちょい休み…

メシャ・セリモヴィッチ - 修道師と死

修道師と死 (東欧の想像力)作者: メシャセリモヴィッチ,Me〓a Selimovic,三谷惠子出版社/メーカー: 松籟社発売日: 2013/07メディア: 単行本この商品を含むブログ (5件) を見る2007年から始まった〈東欧の想像力〉もついに第十弾、今回はボスニアの作家メシャ…

山城むつみ - 連続する問題

連続する問題作者: 山城むつみ出版社/メーカー: 幻戯書房発売日: 2013/03/28メディア: 単行本 クリック: 3回この商品を含むブログ (7件) を見る はじめに 山城むつみという人は、『ドストエフスキー』の人だという認識だった。学生時代に卒論を書いていた時…

プロレタリア文学・葉山嘉樹、小林多喜二、中野重治

故あってプロレタリア文学をいくつか読んだので簡単なメモ。 葉山嘉樹 - セメント樽の中の手紙 セメント樽の中の手紙 (角川文庫)作者: 葉山嘉樹出版社/メーカー: KADOKAWA発売日: 2008/09/21メディア: 文庫購入: 6人 クリック: 36回この商品を含むブログ (23…

笙野頼子 - ひょうすべ連作とトン子

ひょうすべの嫁 文藝 2012年 11月号 [雑誌]出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2012/10/06メディア: 雑誌 クリック: 1回この商品を含むブログ (3件) を見る『猫ダンジョン荒神』の後書きで予告されていた「怪談」。私は知らなかったのだけれど、「ひょう…

笙野頼子 - 母の発達、永遠に/猫トイレット荒神

母の発達、永遠に/猫トイレット荒神作者: 笙野頼子出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2013/02/23メディア: 単行本 クリック: 3回この商品を含むブログ (5件) を見る三ヶ月ぶりです。いろいろ忙しかったのですけれど、詳細はそのうち。さて、本書は2010年…

ラジスラフ・フクス - 火葬人

火葬人 (東欧の想像力)作者: ラジスラフ・フクス,阿部賢一出版社/メーカー: 松籟社発売日: 2013/01/23メディア: 単行本 クリック: 22回この商品を含むブログ (17件) を見る松籟社〈東欧の想像力〉第九弾は、チェコの作家ラジスラフ・フクスによる1967年発表…

2012年に読んでいた本。

年末恒例の読んだ本のベスト風まとめ。ベスト、というか印象に残った本のリスト。カテゴリごとに五冊程度選定して列挙してあり、なんのカテゴリを立てているのか、ということ自体が今年読んでいた本の傾向を示している形。今年はわりと数は読んだ方のはずだ…

後藤明生 - 使者連作

使者連作作者: 後藤明生出版社/メーカー: 集英社発売日: 1986/04メディア: 単行本 クリック: 3回この商品を含むブログ (1件) を見る というわけで、後藤明生最後の未読小説をようやく読む。古書価がずいぶんなものだけれど、わりと近くの図書館にあった。本…

後藤明生 - この人を見よ

この人を見よ作者: 後藤明生出版社/メーカー: 幻戯書房発売日: 2012/07/25メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 12回この商品を含むブログ (17件) を見る文学フリマで本書の担当編集様に出会ったというわけで、夏には入手していたものの文学フリマ出展の作業…

ボフミル・フラバル - 厳重に監視された列車

厳重に監視された列車 (フラバル・コレクション)作者: ボフミル・フラバル,飯島周出版社/メーカー: 松籟社発売日: 2012/09/14メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 1人 クリック: 38回この商品を含むブログ (14件) を見る松籟社〈東欧の想像力〉、河出の池…

ここ半年読んでた本のいくつか

アーカイブの更新報告欄になりかけていたので、ざっとメモ。書こうとしたことを忘れるくらい前に読んだものばかりだ。 今泉忠義 - 源氏物語 全現代語訳 源氏物語 1―全現代語訳 桐壺・帚木・空蝉 (講談社学術文庫 216)作者: 今泉忠義出版社/メーカー: 講談社…

講談社「日本の歴史」メモ3 近世史の部

前々回、前回に続いて、近世。楽しめる巻の比率が一番高かったのが今のところこの近世史の部。さて、近現代はどうだろうか。 池上裕子 - 日本の歴史15 織豊政権と江戸幕府 織豊政権と江戸幕府 日本の歴史15 (講談社学術文庫)作者: 池上裕子出版社/メーカー: …

ステファンヌ・マンフレド - フランス流SF入門

La Science―fiction フランス流SF入門作者: ステファンヌ・マンフレド,藤元登四郎出版社/メーカー: 幻冬舎ルネッサンス発売日: 2012/06/21メディア: 単行本 クリック: 20回この商品を含むブログ (6件) を見るSF評論賞で第六回の選考委員特別賞受賞の藤元登四…

サムコ・ターレ - 墓地の書

墓地の書 (東欧の想像力) [ サムコ・ターレ ]ジャンル: 本・雑誌・コミック > 人文・地歴・哲学・社会 > 文学 > その他ショップ: 楽天ブックス価格: 1,836円墓地の書 (東欧の想像力)作者: サムコターレ,Samko T´ale,木村英明出版社/メーカー: 松籟社発売日…

武田泰淳 - 森と湖のまつり

森と湖のまつり (講談社文芸文庫)作者: 武田泰淳出版社/メーカー: 講談社発売日: 1995/04メディア: 文庫 クリック: 22回この商品を含むブログ (3件) を見る知里真志保のいた北海道大学に勤めていたこともあり、よく話をしていたという武田泰淳が、アイヌを題…

アイヌ関連本メモ

ここ数ヵ月ざっと読んでいたアイヌ史や関連本についてメモ。相変わらず読みやすいものばかり読んでいる。 桑原真人、田端宏、関口明、船津功 - 県史1 北海道の歴史 北海道の歴史 (県史)作者: 田端宏,船津功,桑原真人,関口明出版社/メーカー: 山川出版社発売…

講談社「日本の歴史」メモ2 中世史の部

前回からだいぶ間が空いてしまったけれど、講談社学術文庫版の日本の歴史・中世史のメモ。 山本幸司 - 日本の歴史09 頼朝の天下草創 頼朝の天下草創 日本の歴史09 (講談社学術文庫)作者: 山本幸司出版社/メーカー: 講談社発売日: 2009/04/13メディア: 文庫購…

テッサ・モーリス=鈴木 - 辺境から眺める アイヌが経験する近代

辺境から眺める―アイヌが経験する近代作者: テッサ・モーリス=鈴木,大川正彦出版社/メーカー: みすず書房発売日: 2000/07/19メディア: 単行本購入: 5人 クリック: 74回この商品を含むブログ (22件) を見る前回の本はアイヌを含めた近代の世界における先住民…

上村英明 - 先住民族の「近代史」

先住民族の「近代史」―植民地主義を超えるために (平凡社選書)作者: 上村英明出版社/メーカー: 平凡社発売日: 2001/04/01メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 33回この商品を含むブログ (6件) を見る前回、笙野頼子の権力と汚れの指摘の部分で参照した本に…

笙野頼子 - 神変理層夢経3 猫文学機械品 猫キャンパス荒神(後篇)

すばる 2012年 04月号 [雑誌]出版社/メーカー: 集英社発売日: 2012/03/06メディア: 雑誌この商品を含むブログ (2件) を見るすばる4月号にて先月に再開された神変理層夢経の第三部の後篇が早速発表された。前篇の感想。「書く機械」と化した様子は前回も書か…

一月二月に読んだ小説

毎月向井アーカイブを更新するだけのブログになりつつある現況なもんで、年明けてから読んでいた小説の感想をさっと書いておく。前々からエンタメものの面白いという評判の小説を読んでみようと思っていて、巻を措く能わずというような先が気になってしょう…

笙野頼子 - 神変理層夢経3 猫文学機械品 猫キャンパス荒神(前編)

すばる 2012年 03月号 [雑誌]出版社/メーカー: 集英社発売日: 2012/02/06メディア: 雑誌 クリック: 3回この商品を含むブログ (3件) を見る序章の完結編を年始に発表して以来、人の道連作を単行本化した以外はほぼ休眠状態だった笙野頼子が久方ぶりに復帰して…

2011年に読んでいた本。

のなかからベストという訳ではないけれども印象的なものをカテゴリごとに五つ程度でざっと選んだ。タイトルのリンクは以前書いた紹介記事へのリンク。 海外文学 ボフミル・フラバル - わたしは英国王に給仕した わたしは英国王に給仕した (池澤夏樹=個人編…

最近読んでいたミステリ

メジャーな感じの小説をざっと読んでみようと思ってそういうのをぽつぽつ集めてたら、ミステリジャンルのものが溜まったのでまとめて読む。前々からミステリは苦手なジャンルという印象があって、何がダメなんだろうな、と思いながら読んでいた。 松本清張 -…

『種の起源』ほか、進化学関連新書

もっと素人による進化論、進化生物学のお薦めの本 - Close to the Wall 一年前の上記記事でも話題にしたけれど、進化論の本をいくつも紹介しておきながらこれまで読んでなかった基礎中の基礎をようやく読んだ。ついでに進化関連新書もまとめて読んでいたので…

物理学(史)入門の本いくつか

物理入門みたいなものをざっくりと読んだのでメモ。 はじめて読む物理学の歴史 はじめて読む物理学の歴史 (読んで楽しむ教科書)作者: 安孫子誠也,岡本拓司,小林昭三,田中一郎,夏目賢一,和田純夫出版社/メーカー: ベレ出版発売日: 2007/03/22メディア: 単行本…

サイモン・シンの文庫三作

ようやくサイモン・シンの文庫化されたものを一気に読んだ。どれもこれもが面白い。 フェルマーの最終定理 フェルマーの最終定理 (新潮文庫)作者: サイモンシン,Simon Singh,青木薫出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2006/05/30メディア: 文庫購入: 105人 クリ…

笙野頼子関連の民俗学概説書

笙野頼子作品の関連文献漁りをさぼっていたので、手軽なものから読んでみる。近作についてはドゥルーズの『千のプラトー』が下敷きになっているのでこちらも文庫版を入手はしているけれど、読むのは先になりそう。 植島啓司、鈴木理策 - 世界遺産 神々の眠る…